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最終話

我々はカラスの言うとおり大きくて立派な建物に入ることにした。


「おい、そこの君!何者だ!ここにどうやって入った!」


すいません。空間転移を使って来ました。人間に話を聞こうと思いまして。


「それでは私が話を聞こう。」


サルにはもう話を伺いましたので結構です。


「…そうか。それでは君達の目的だけ聞かせてくれないか?」


構いませんけど?

我々はこの星を侵略するために調査をしているところです。調査をしている内にこの星は人間という生物が支配していると分かりまして、今はその人間について調べているんです。


「ほう、面白い。良かったら調査資料を見せてくれんかね?」


はぁ。どうぞ。


「ふむ。なるほど。他の動物達は人間を疎ましく思っているようだね。だが、この生き物達は何も知らないだけなんだよ。」


と、言いますと?


「ライオンの言うとおり、この世界は弱肉強食の世界だ。強いものが生き残る。でも、人間は弱い。なのにどうして人間がトップにいるか分かるかね?」


知恵があるから、ですか?


「その通り。人間は我々サルには遥かに及ばない知恵を持っておる。その知恵を持ってこの世界を管理しているんだ。弱い者でも生きていけるようにね。君達が調査したように、人間は他の生物に食料を提供している。彼らの農業技術によって沢山の生物が暮らしているんだ。」


でも人間は自然を壊し、沢山の生物を苦しめていますよね?


「確かに。だが、人間には自然を使いより豊かな生活を送る技術がある。そして、その技術のために資源を使う権利もある。そのおかげで我々他の動物の生活も少なからず良くなっている部分もある。それだけではなく、人間は自然を守る義務も負ってくれた。

それにより、人間は生物保護やその生物の環境保護も行っている。」


それではどうして他の生物達からは恨まれるのですか?


「人間も神ではないのだよ。失敗もする。その結果が地球温暖化などの様々な問題に発展しておるのだ。しかし、人間は反省をする生き物なのだ。今では、自分が犯した失敗を改善するために尽力を尽くしてくれているところだ。人間はこの星を絶妙なバランスに保ってくれておる。それなのに、君達みたいな者が移住してきたら、このバランスが崩れてしまう。我々の生活のためにブルースターへの侵略はやめてくれないか?」


色々なご意見ありがとうございます。前向きに考えさせていただきます。


結果:どうやらこの星の移住は不可能みたいだ。無理に侵略しても生態系が崩れてこの星を滅ぼしてしまったら元の子もない。結局、人間がどんな生物が分からずじまいだったが、我々が考える以上に人間は素晴らしい生き物だ。自分の生活だけでなく他の生物の生活までも考えて、責任を持って生活している。そんな彼らの邪魔はできない。このブルースター侵略は無効とする。以上。


〜〜〜〜〜〜


「首相!何してるんですか⁉もう会議の開始時間過ぎてますよ!」


「…岡田君」


「はい?」


「もし私がさっき地球を救ったと言ったら信じるかね?」

ありがとうございました。

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