end
聖王国での戦いから1週間が経った。
「はい。あーん」
季節は巡って秋が訪れようとしている晴れの日、傷はいえたけどそれでも3000年の寿命を消費したレオンはベッドの上で療養中。
「じ、自分で食べられるんだけど」
トイレまで歩いていくことはできるからほとんど回復してはいる。でも、油断はならない。それにレオンは目を離すとすぐに無理をする。
「いいから。ほらっ口を開けて」
だからつきっきりで完全によくなるまで私がそばにいることにした。
「……あ、あー」
体を濡れた布で拭き、着替えて、朝ごはんを食べたら、日中はゆっくりとお茶を飲み、時には絵本を読み聞かせた。
「はい。よく噛んでから飲み込むのよ」
「う、うん」
そしてお昼寝をするまで子守唄を唄う。
(うんうん。固形物が食べられるようになったから完治までもう少しね)
その甲斐もあって、レオンは予定よりも早く回復している。
「はーい。それじゃ1時間食休みしたらお昼寝しましょうねー」
レオンの回復具合にキャロルは安堵する。が、その一方で当のレオンはというと
(お、お母さん……)
キャロルの新しい一面を目にして、
(僕、これでも一応は千年以上生きてるんだけどなぁ)
嬉しさ半分、恥ずかしさと戸惑いが半分といった気分だった。
「それじゃ洗濯物を取り込んでくるから安静にしてるのよ」
「……はい」
しかしそうは思ってもキャロルに頭の上がらないレオンはその思いを飲み込んだ。
(気にしたら負けだ)
そう割り切ることにしたという。




