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ざまあサイド

やった。


「あはっ」


やりとげた。


「あははは!」


達成感ーーこれまでずっと渦巻いていた憎悪が嘘のように晴れた。爽快感だ。


「ざまあない」


その要因は


「レオン……レオン」


間違いなくキャロルの絶望した顔が見られたことだ。


"前の聖女なら一瞬で治したというのに"


"前の聖女なら1人で倒したというのに"


前の聖女、前の聖女ーー私が聖女になってからというものずっとそればかり言われてきた。私はずっと頑張っていたというのに。


「ねぇ、どんな気分?」


結果ばかりをみるバカどもに私の苦労なんて理解できないのだからしょうがないけど。


「大切な人が死んだ時ってどんな感じなの?」


でも、そんなことはもうどうでもいい。全てを壊した。私を見下すやつは1人もいない。全て私の思うままだ。あとは。


「ふふ。まあいいわ。気分もいいしサクッと殺してあげる」


キャロルを殺せば終わり。


「あはっ」


ああ、こんなに気分がいいのっていつぶりかしら。私は魔力で創り出したナイフを手にし、キャロルの心臓を一突きにした。


「がはっ」


が、


「なっ、掴むな!」


キャロルは血を吐きながら両手で私の右手を掴んで離さない。


「はなせ!」


思いっきりお腹をけってもはなさない。


「ぐっ……え」


そしてそのまま魔力を練り上げ始めた。


「っ!」


何が原因かはわからない。ただ確実にキャロルは私の弱点が聖属性魔法であると気づいている。


(今はまずい!)


妖精王との戦いで予想外に魔力を使いすぎてしまった。そのため聖属性魔法を防ぐだけの魔力がない。


(防げなければ私は……)


死にたくない!


「くっ!はなせ!はなせって言ってんだよ!」


こんなところで死んでたまるか!やっと全てが私の思い通りになろうとしてるのに。


「はなせ!死に損ないが!」


ナイフで身体のあちこちを刺した。それでもキャロルは


「え、えくすと、ら」


はなさない。死んでたまるか!


「はなせ!」


死んでたまるか!


「はなせぇぇ!」


死んでたまるかぁ!が


「ヒール!」


魔法陣が展開して


「ひっ、や、やめ」


私とキャロル、そして妖精王を包み込んだ。


「ぎゃあああ!」


火に焼かれるような痛みが駆けめぐる。痛い!痛い!!


「ぐっ、そぉぉぉ!」


残り少ない魔力を展開した。


「死にたくない!死んでたまるか!」



「ぎゃあああ!だれか、誰か助けて!」


私は


「誰か助け……」


消滅した。


"あーあ、もっと楽しめると思ったのに。つまらないやつだなぁ"


消滅する間際に、そんな声が頭の中でこだました。

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