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キャロルサイド

魔王討伐を果たしてから1週間が経った。


「おはよう」


主神からの依頼を達成したことで私とレオンは自由の身となり


"魔の森のお好きなところでお過ごしください"


と魔王ーーリーラからの提案により魔族の街から20キロ離れた森の中にある魔王のちょっとした別荘で生活することになった。


「おはよう」


こじんまりとした別荘ではあるけど、生活道具や魔道具全般が揃っているので快適な生活を送れている。


しかも何よりもお風呂がある!聖女時代ですら水浴びがほとんどだったので、お湯に浸かるのが毎日楽しみで仕方がない。


それに加えて、今まで聖女として人に囲まれた生活だった。(常に監視されてもいた)だから誰の目を気にすることもなく生活できる今はものすごく贅沢だ。


「ふぅぅ」


引っ越しも落ち着いて、野菜苗も植えて、慌しかった日々に静けさがさした。朝食までの間に森林浴をしながら飲む紅茶が美味しい。幸せのひとときだ。


「いい天気だね」


「うん。それに風が気持ちいいわ」


それにレオンと一緒に飲むとさらに美味しい。一緒にいて自分らしくいられるし、楽しい。それを相まって美味しいのかもしれない。


"ぼくの婚約者に相応しい女でいろ"


でも以前までは王太子に相応しい人物でいなくちゃ、と気を張っていた。少しでも気に障れば


"ぼくのいう通りになんでできない!"


かんしゃくを起こして紅茶をかけられたりした。リラックスして紅茶を楽しむ瞬間なんてなかった。それに一緒にいて楽しくなかった。


「本当だ……ってどうかした?」


「ふふ。ううん、なんでもない」


"私"で居ていい。


(幸せだなぁ)


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