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ファバルト攻防戦ー前編

ピースコンパスの艦隊が到着したのでリンナ達長距離打撃群は次の戦地に向かうことになった。



「今度はファバルト制圧作戦よ」



ユキノがモニターに表示された画像を指差す。



「ファバルト鉱山は現在敵が占領していて、味方はそれを取り返そうとしているが、いかんせん数が足りない。だから私達が援軍に向かい、一気に攻め立てる」



「敵の総数は?」



ヨッシーが尋ねる。



「向こうによるとフルディフェンスとフルファイト合わせて30機、エリアルが50機ほどらしいわ。ま、数の増減はあるでしょうけど」



ユキノが答える。



「味方は大丈夫なのか?」



「まあ、攻められてるわけじゃないから。単に数が足りないだけみたい」



「なんだそりゃ。リンナ、さっきと一緒だ。あまり前に出過ぎるなよ」



リンナがハルヒからの突然の忠告に驚く。



「えっ、は、はい!」



「じゃ、また近くまでワープするから到着次第出撃してちょうだいね」



⭐️⭐️⭐️


ファバルト鉱山の成れの果てがそびえている。



《地下バンカーなんて用意してやがったのかアイツら》



ピースコンパスのアーマードスーツ部隊が地面にミサイルを撃ち込む。



しかし大した戦果は見られなかった。



《ちっ、どうなってん》



パイロットの言葉は奇襲を仕掛けてきた敵の砲撃によって途切れた。



《ちっ、総員防衛陣形に移行せえ!1機たりとも通すなよ!》



パイロットがやられたのを探知したリーダー機が味方に指示を飛ばす。



《カンナギさん》



リーダー機に通信が入る。



《そろそろ援軍が到着するようです》



《カオル、それほんまか?よっしゃ、死ぬ気で守ったるで》



カンナギのアーマードスーツ、エリアルタイガーが飛び立つ。



⭐️⭐️⭐️


《到着したわよ、全機発進して!》



ユキノからの指示を受けて、ノーザン隊とワルキューレ隊がただちに発進する。



《敵は味方の拠点を攻撃しているらしいわ》



《え?もう攻められる側になっちまったのか?》



バリーが呆れる。



《カンナギくんが頑張ってるみたいだけど》



ユキノが言葉を濁す。



《全機、全速力で飛べ》



ハルヒが指示を出す。



《せっかく持ってきた対地強襲用装備必要なくない?》



ロングレンジのゴツいライフルを装備したエリアルククバーヤがそのゴツいライフルをパージする。



《おい、なんでパージするんだよ。必要かもしれ》



《機動力落ちるし要らない。リンナちゃん持ってっていいよ》



アテナがそう言ってトップに踊り出る。



「じゃあお言葉に甘えて」



エリアルシャッターがアテナのパージした装備を受け取る。



ディスプレイに装備の名称が表示される。



「バンカーバスター『ルベリオス』か。カッコいいな」



《レーダーに敵を確認、全機交戦準備》



ハルヒがライフルを装備する。



⭐️⭐️⭐️


《待て待て、ノクターンおるとか聞いてないぞ!》



カンナギがノクターンの振り回すエナジーブレードを避けながら嘆く。



《どっから入ってきたっちゅうねん、こんなバケモン》



味方も押され気味だ。



ノクターン機とエリアルタイガーが鍔迫り合う。



《ヤバい、やられる!》



カンナギが叫んだ瞬間、どこからかレーザーが飛んできて、ノクターン機に直撃した。



損傷を受けたノクターン機が後退する。



カンナギが上を見ると、ノーザン隊、ワルキューレ隊がこちらに向かってきているのが見えた。



《こちらノーザン隊、ハルヒ。遅れたな》



《おー、ハルヒか。随分腕上げたな》



カンナギが嬉しそうに言う。



《そんなこと言ってる場合か、さっさと片付けるぞ.....》



ぶっといエネルギーの塊が2機をかすめてノクターン機に命中した。



《誰や、バンカーバスター撃った阿呆は!》



カンナギが問いかける。



「す、すいません!どんなもんか気になっちゃって。まさかここまでとは」



リンナが謝る。



本当にこんな威力だとは思っていなかったのである。



《ぷはっ!君おもろいなぁ》



カンナギが吹き出す。



《隊長、何やってんすか!》



《早く援護を!》



味方が半ば怒りを滲ませて訴えかけてくる。



《わーったわーった、すぐ行く!すまんけど力貸してくれ》



《そのつもりでここに来た》



2人が頷き合う。



敵がこちらに攻撃を仕掛けてくる。



《全機、交戦せよ!》



「よーし、かますぞー!」



リンナがまたルベリオスを撃とうとしたとき、バリーが止めた。



《やめろ!そんな危なっかしいもの対人で使うな!》



「じゃあどうすれば?」



バリーが敵を斬り裂きながら言う。



《どこかに爆発跡があるはずだ。それを探してルベリオスを撃ち込め!》



「わ、分かりました」



エリアルシャッターが飛び上がって爆発跡を探す。



「あ、あった」



少し遠くの方に中心が黒ずんでいるクレーターを発見した。



「あった、あそこに!」



エリアルシャッターがクレーターのふちに移動する。



リンナがルベリオスを構えた。



その時、レーダーに1つの機影を確認した。



「あれ、誰だ?」



飛来した機体がクレーターに降り立つ。



まるで何かを探しているかのようにあたりをキョロキョロしている。



「?何探してるんだろ」



リンナが困惑していると、その機体がこちらに気づいた。



「げっ、こっち見た」



リンナが焦る。



「うわ、こっちに来た!敵なの!?」



リンナが逃げ出す。



敵も飛び上がってリンナのアーマードスーツを追跡する。



《おい、アルバート、何やってる。例のブツは見つかったのか?》



《見られちまった、始末する》



敵のパイロットがそんな会話を交わす。



《は?誰に?》



《敵に決まってんだろ!》



敵のアーマードスーツがライフルを発射する。



レーザーがエリアルシャッターを掠める。



「ひっ!」



リンナが振り切ろうとスピードを上げる。



《ちっ、またスピードを上げやがった》



パイロットが鬱陶しがる。



《なら、コイツをくらいな!》



敵のアーマードスーツからファンネルが射出される。



リンナがレーダーに現れた反応を見て驚く。



「な、なんかいる!」



ファンネルがエリアルシャッターにダメージを与える。



「うわ、被弾した!」



エリアルシャッターが着地する。



《やっと止まったか!》



敵のアーマードスーツがエナジーブレードを振り上げて突っ込んでいく。



「くっ!」



エリアルシャッターもエナジーブレードを構える。



2本のエナジーブレードがぶつかり合って火花を散らす。

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