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7R 家庭教師

結局お母様には危ないからと言う理由で魔法は教えてもらえなかった。


まぁ全部説明してくれていたんだがな⋯


問題は詠唱だ。


知らんよ詠唱とか。


でも俺は気付いてしまった。


強くなる必要がないから、攻撃的な魔法を覚える必要がどこにもないってことに。


普通の魔法を覚えることに意味は無い。


俺に必要なのは魔力量なんだ。


イタズラな風とイタズラな水を覚えてから、俺の魔力は順調に増えているはずだ。


あ母様は魔素と言っていたが、まだそれについては分かっていない。


大気中の魔素とか言っていたな。


酸素とかと同じように大気中にいるとしたら、呼吸と共に取り込んでいるのかもしれない。


それを俺は無意識で体内で生成する事に成功したのだろう。


精錬に関してももうバッチリなんじゃないか?


今も高速で回り続けている。




現在俺は6歳だ。


今は庭に来ている。


最近は庭で魔法を練習している。


0歳の頃から使いまくっていたおかげか、最近は魔力を使い切るのも大変になってきたんだ。


まずは庭に広範囲の水を降らす。


ははは、綺麗だな、虹が出来てらぁ。


「リーチ様が魔法をつかっているであります!奥様に報告するであります!」


またんかリンシャーン。


リンシャーンの肩をむんずと掴む。


「セクハラであります!不意な接触はセクシャルなハラスメントであります!」


どこで覚えたそんな言葉を。


なんだよセクシャルなハラスメントて。


1回セクハラて言ってるんだから言い直すでない。


「リン!さっき約束したじゃないか!お母様には内緒だって!だからリンの好きな虹を作ってるんだろ!」


「冗談であります!リーチ様は洒落が通じないお人であります!ジョークが通じない人はつまらないであります!」


冗談か洒落かジョークか統一しろ!


リンシャーンが面白すぎなんじゃないか?




さて気を取り直して⋯と。


次は大きな木に向かってかまいたちのような風の刃を放つ。


とりゃとりゃとりゃとりゃとりゃとりゃ!


ふむ。なかなか上手くなったな。


木の形も整ったな。


むっ、この植え込み⋯


とりゃとりゃとりゃとりゃとりゃとりゃ!


とりゃとりゃ!


とりゃとりゃとりゃ!


とりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃ!


ふう。出来た。


某有名パチンコキャラクターの夢を2つ重ねて読む名前の緑髪のあの子だ。


なんて可愛らしいんだ。


異世界に来てまたム○ちゃんに会えるなんてな⋯


次は海のあの子かな⋯


しかしもう今日は燃料切れ間近だ。


ム○ちゃんを作るのでかなり魔力を使ったようだ。


「リーチ様!これは一体なんでありますか?」


そりゃあ気になるよな⋯


「これは俺の理想の女の子だ!」


あながち間違い⋯そんなことない、間違いである。


リンシャーンがまじまじと眺めている。


「リン、証拠隠滅のために消すからどいてくれ。」


「な!ダメであります!これは残しとくであります!」


残してどうするんだこんなの。


お母様にバレたらどうする。


リンシャーンが助けてくれるのか?


お母様にバレたら⋯泣くなあの人。


怒るとかじゃない。泣くな。


「また作るから今回は証拠隠滅させてくないか?」


悩んでるな。悩むことなんてないだろ。


「仕方ないであります。奥様に怒られたくないであります。」


ところで成長と共に話し方も変えたんだな。


テンパっていますですってい話し方も好きだったんだけどな。


「ありがとうリン。違うのも作るから、それで許してくれ。」


「分かりましたであります!そろそろ戻るでありますか?」


「そうだなぁ。魔力も無くなりそうだし戻ろうか。」


リンシャーンと一緒に屋敷へ戻る。




リンシャーンはとんでもなく美少女だ。


ピンクの長い髪をツインテールにしている。


ツインテールが似合うって⋯なかなかレアだな。


目は大きく綺麗な二重だ。


瞳の色は青い。


年齢は俺の8個上だ。今は14歳になったそうだ。


胸はとても慎ましい。


今後に期待なのだろう。


「リーチ様!セクハラであります!」


何を?どこがセクハラだ!何もしておらんであろう!


「はは、リンは何を言っているんだ?ほら、早く戻ろう。」




お母様の話だと、今日から家庭教師が来るらしい。


本格的な貴族教育が始まるんだろうな。


「リン、まずは着替えだ。」


リンシャーンに着替えをお願いする。


全てリンシャーンがやってくれるので、俺は立っているだけだ。


「これで完璧であります。」


髪も整えて貰い準備万端だ。


「このお部屋でお待ち頂くようになっているであります。」


ここは客間か。


豪華なソファが中央に置いてある。


ここに座って待っていればいいか。


座ると同時に紅茶が注がれる。


リンシャーンはメイドとしてちゃんと働いているようだ。


テンパってるテンパってるって言ってた頃に比べ、メイドの仕事も板に付いてきたのかね。


さてさて、どんな人が来るのやら。




ノックをされたので入室を促す。


例え俺が貴族と言えど、相手は教師になる人だ。


粗相があってはいけない。


ソファから立ち上がり出迎える。


「ようこそヤーマノッテ侯爵家へ。お待ちしておりました。」


「これはこれはありがとうございます。本日より家庭教師を承ったマリンと申します。」


んな、マリン⋯だと。その名前を使っていいのはマリンちゃんだけなんだぞ?


しかし綺麗な金髪だな。


ポニーテールにしてるじゃないか。


髪型もマリンちゃんに寄せてやがる。


くっ、顔を上げろ。


名前にそぐわないお顔なら、お前は即刻クビだ。


っておおおおおい!


かわいい。なんてかわいいんだ。


本家よりかわいいとは何事だ?


はっ、驚きすぎて時が止まっていた。


俺も挨拶しなければ。


「ご挨拶ありがとうございます。私はヤーマノッテ侯爵家が三男、リーチと申します。本日よりよろしくお願いいたします。」


まてまて、ダブルリーチならマリンちゃん出てきちゃうよ。


え?そゆこと?俺がリーチだから、今のこの状況?


マリンちゃんが指つんつんして魚がスクロールしてる!


当たれ!ジュゴン止まれ!


ああ、ダメだ、脳内がパチンコで染まっていたな。


落ち着け。


「リーチ様は優秀と聞き及んでおります。今の所作もとても綺麗でした。私に教えられることがあるのか不安ですが、今後ともよろしくお願いいたしますね。」


弾けるような笑顔を見せたマリンちゃん、もとい、マリン先生。


この人とお勉強か。


サムとワリンちゃんも誰か呼んでこい!

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