バーチャルでもギャンブルです(2)
ハバネロマン「心配することはない、悪は私が倒した」
アナウンサー「おっとここでマルガリーダ撃沈だー! 予想外のハプニングの連続に会場も盛り上がっています!」
結果は二番のペペロンチーノが一位だった。
アナウンサー「一位は一番人気ペペロンチーノ!いやーハプニングの連続でしたが、実力を発揮して見事一位です。おめでとうございます」
小野は頭を抱えて天を見上げて叫ぶ。
小野「今の勝つ流れじゃん! おかしいよ、納得いかないよ!」
男は高笑いをして、落ち込む小野の背中を叩く。
男「そう落ち込むな、君はまだ若い。チャンスはいくらでもある」
小野は背中を叩かれる度に怒りが込み上がってくる。手すりを強く握りしめて眉毛をぴくぴくと動かす。
小野「うるせぇ!チャンスがあっても金がなきゃ賭けれねぇだろうが!」
小野は赤いレンジャーを睨む。
小野「最初から大穴が勝たないように仕組んでただろ。ギャンブルの恨みはギャンブルで返す。覚えとけよハバネロマン」
総合指令室
指令室の中は騒然としていた。
クレームが殺到しており職員達は電話をとりキーボードを叩いている。
職員「申し訳ございません。その件はこちらでも対応中ですので・・・」
指令席に座る競竜場運営会社長の国木田は頭を抱えていた。
国木田社長₍終わりだ、菊池さんに殺される。五番を勝たせると約束したのに・・・)
国木田は怒りを露わにして立ち上がり怒鳴る。
国木田社長「誰だ、変質者の侵入を許した奴は! さっさとあのトマト頭を捕まえてこい!」
小野の視点に戻る
小野が落ち込んでいる所にハバネロマンがやってきた
ハバネロマン「魔の手が迫っているぞ。ここは危ない、避難しなさい」
小野は声を聴いてハバネロマンの正体に気が付いた。
小野「ハバネロマンって天寺だったのか!」
天寺は小声で言う。
天寺「そんな大声で本名を叫ぶな。身バレしちゃうだろ」
小野「有名人なの?」
天寺「ハバネロマンはいつだって人気者さ。はっはっは」
小野「なんだろう少し嘘くさいな」
小野は天寺に質問する。
小野「なんでマルガリーダにライダーキックかました? 答え次第では、泣くまでハバネロを食わすけど」
天寺は親指を立てて拳を突き出す。
天寺「正義を執行したまでだ」
小野「答えになってねぇよ!」
テーザーガンを持った警官がこちらに向かってきている。
小野はそれを視認した。
小野「警察がこっちに向かってきてるけど、俺たち関係ないよな」
天寺「そいつらは警官じゃない。悪党の一味だ。逃げるぞ」
天寺はヘルメットを被る。
天寺と小野は走り出した。
小野「警官の恰好をしてるけど、変装なのか?」
天寺「そいつらは変装をしている悪党だろう、警察以外は非戦闘エリアで武器を使用できない。そこで判断するんだ」
一人の警察は催眠弾が入った銃を発砲した。銃弾は小野の頬を掠める。
青ざめた顔で言う。
小野「思いきり武器を持っているんですけど」
天寺「となると・・・警察だな。警察だろうが悪党だろうが関係ない逃げるぞ」
小野「関係あるだろ! 立場が変わるよ。いっきに悪党側に見えるよ!」
この会話のあと二人は三時間ほど路地裏にあった樽に身を潜めて無事に警察から逃げることができた。
こうして小野の初めてのバーチャル体験はおわりを迎えたのだった。




