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第11話

反応してキャッチすると、水の入ったペットボトルとパンの様な栄養補給食だった。


見た瞬間に腹が鳴り、空腹な事に遅れて気がついた。


無心で二口かじりつき、ろくに噛まず水で一気に流し込んだ。


むせて思わず涙が零れ、気付かれない様にそっと包帯で拭き取った。


「ありがとうございます」


思わず涙と一緒に言葉がこぼれ落ちた。


「ふんっ、動ける様になったら出てけよ」


とまたペットボトルと食べ物を投げた。


キャッチ出来ずに体にぶつかり、痛がっていると犬が食料をパクッと一口くわえて飲み込んだ。


あからさまにやられたって顔の病人とどや顔のララに白衣の男は笑って部屋を後にした。


近くにあったプラスチックの皿の様な容器を手に取り、水を入れると嬉しそうに犬は飲み始めた。


「ララか、イイ名前だな。


ありがとな」


首を傾げると、思い付いたように吠えて、嬉しそうに尻尾を振っていた。


ララが体を寄せて一緒に眠りにつくと、体温の温もりに心が緩んで深く深く眠りに落ちていった。


目が覚めると白い一面の景色は変わらず冷たく存在していた。

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