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第10話

重い体をゆっくりと支えながら起こすと、ベッドの脇から犬がベロを出しながらこっちを見ていた。


フサフサの黒と白と茶色の毛色で、首を傾げながら真ん丸の目で見つめられると、思わず笑ってしまった。


すると、にらめっこに勝って喜ぶ様にじゃれてきた。


「はは、痛てて・・・・・」


思い付く様に家で飼っている犬の事、家族の事を思い出した。


家に帰るとしつこくじゃれてくるのがうざったくて、雑に扱っていた事が心苦しく感じた。


普段は家族なんて干渉して欲しくない存在だった。


家でそろってご飯を一緒に食べる事も最近無く、ただの同居人と化していた事に悲しさを覚えた。


今頃どうしているんだろう?


そう思うと瓦礫の山の映像を思い出して寒気を感じた。


「ララに感謝しろよ。


お前を助けたのはララなんだよ」


いつの間にか枕元にいる犬が返事をするように、吠えた。


白衣の男が壊れたドアから近付くと、ポンっとこっちに向かって何かを投げた。

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