第一話:ヒマツブシ
「…暇だな」
「……ああ」
「暇だろう?」
「…ああ」
「暇なんだろう?」
「ああ」
「かぁーっ、そうじゃない!!」
「いったい何なんだ、馬鹿」
「馬鹿って言った奴が馬鹿なんだぞ!馬鹿」
「お前の方が、二つ多いぞ阿呆」
「そんなことはどうでもいい!お前は暇なんだろう?!」
「うん」
「奇遇だな、私も暇だ」
「知ってるよ」
「つまりだ、二人とも暇なんだ」
「知ってるよ」
「姉が暇なときに暇つぶしになる事を提案する、それが弟というものだろう!それなのに……お前ときたら…」
「俺の方が10ヶ月、誕生日早いぞ馬鹿な妹よ」
「そういう設定だからいいんだ!!」
「あぁ〜ハイハイ、わかりましたじゃ寝てろ」
「ナイスアイディア!おやすみ!!」
「おれも寝よ」
「…」
「……」
「…」
「………ぐ〜……」
「…」
「……す〜〜…………」
「起きろ!」
「なんだよぉ〜」
「一人だけ20秒で寝やがって!それは何だ、私への嫌がらせか?とにかく昼寝は無しだ!ということで次の提案を求める」
「ホットケーキ焼くのは?」
「…」
「やっぱダメか」
「それ、採用!」
「あ、OKなんだ」
「では、早速開始だ!」
「お〜」
「では、頼んだ」
「お前は?」
「フッ、私がやるとでも?私が?この、この私が?」
「…愚問だったな(それじゃ、暇つぶしになんねーだろうが馬鹿)」
「フン、まぁいいさっさと始めろ」
「イエッサ〜(まだ気付いてねぇホントに馬鹿だ)」
〜二分後〜
「なぁ、ふと思ったんだが弟よ」
「なんだ、妹よ」
「これでは、私の暇つぶしになっていない気がするのだが」
「その事について意見がある」
「発言を許す」
「シロップ買ってきてくれ」
「OK!」
「あと、パンと歯磨き粉も」
「よし来た!!」
「やきそばパンとジュースも」
「まっかせなさ〜い!!!」
「いってらっしゃい」
「いってきま〜す!!!!」
………
「……パシリに使えるな…」
ちなみに、兄が佐々木 嵐で
妹が佐々木 月音です。