表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

村人Lv99という存在について

作者: ムー
掲載日:2019/08/12

はるか昔。

まだ、魔王というおそろしい存在が現実にいた時代。

魔王という存在がおとぎ話になるよりずっと昔の時代。


大陸の西側に、とある村があったそうです。


特にこれといった特長があるわけでもなく、周りの村と仲良くやっていただけの村でした。

その村の名前は、アイクと言いました。



その時代、魔王というおそろしい存在がいて人類国家と戦っていました。

やつらは強大な魔法を使い、人間をどんどん殺していきました。


でも、人間も負けてばかりじゃありません。

勇者という存在が生まれたのです。


彼は強力な魔法が使えました。

彼は仲間を回復する能力がありました。


そして何より、どんな強い敵にも立ち向かう勇気がありました。



でも勇者が生まれる前の人間は、魔王たちに負けっぱなしだったのです。



先ほどあげたアイクという村もその犠牲となりました。

必死に抵抗しましたが、全員ただの村人です。

みんな殺されてしまいました。


残ったのは、出稼ぎに行っていた10人の若い男女だけでした。

彼ら、彼女らは、その時誓ったそうです。



どんな手を使ってでも必ず魔王を滅ぼす。



と。

それから彼らは村人として、レベルを上げ始めます。

村人レベルを1から10へ。

10から20へ。


レベルを10上げるごとに、レベルを上げるための最善の方法を巻物にしたため、レベルを上げていきました。


これは一世代で出来ることではありません。

何世代もかけ、巻物を少しずつ作り上げ、ついに作り上げたのです。

村人レベル1からレベル99に至る最適解を。


たくさんの村人の犠牲ともに、その方法をつくりあげた時、人類に勇者という希望が生まれました。



勇者という存在を知ったアイクの村人はすぐさま移動を開始しました。

既に村人全員のレベルが99となっていた彼らが目指したのは、大陸中央部。魔王たちと人間たちとの戦いの最前線だったのです。



最前線に到着した村人は、すぐさま村を作りはじめました。

レベル99の集まりである彼らは、あっという間に村をつくりあげました。

どこから入手したのか、エリクサーやウルトラポーション、死者蘇生もできる奇跡の聖水などを道具屋で売りはじめました。



数ヶ月後、4人の男女がこの村に立ち寄りました。

彼らこそが勇者たち一行でした。



村人たちはすぐさま、歓迎の祭りをおこないました。

この祭りは10日間続いたと言われます。


この祭りは、戦いにつぐ戦いで疲れきっていた勇者達の心を癒しました。

また、話をするうちに打ち解けて、勇者と友になったり、恋人関係になった村人もいました。



疲れを癒し、万全の状態となった勇者一行は、魔王を倒すことを村人たちに約束します。

この時、勇者は自分の恋人になった村人にプロポーズをしています。この時の、



「必ず帰るから」


という台詞は有名で、さまざまな演劇や本でもちいられていますね。



そして、勇者たちは魔王を倒します。

めでたし、めでたし。





なのですが、どこかおかしいところがありませんか?


そう。

この話、上手く出来すぎているのです。

では、どこか誇張されていた部分、改変された部分があるのか?と現代にいたるまでたくさんの学者が調べ尽くしてきました。



結論。

全て真実であろう。

とのことでした。




ただ一つだけ。

一つだけ、消されていた事実があるそうです。

それは、



魔王との戦いに向かった際、勇者の恋人である村人の娘は既に勇者の子を身ごもっていた。



という事実でした。





村人を怒らせてはいけない。

村人が本気で怒ったとき、彼らは何世代かけてでも必ず怒らせた相手を滅ぼすだろう。

彼らは決して諦めないだろう。


村人を怒らせてはいけない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点]  意思は受け継がれる。 [気になる点]  もうみんな魔王倒しに行って良かったのかも。いや人類最前線はこうして兵站維持されていると思うとアリか……。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ