ヤバイです
俺は日本に住む日本国民だ。
どっちかと言うと現実主義で、ゲームなどもするがこれと言って長続きした試しがない。
日本人に生まれた事自体、ヌルゲーな所も有るが立派に生きている。
犯罪に手を染めなくとも平和な日本では大して困る事もなく、職業を選ばなければやって行ける。
(今日も時給の割によく働いたよ)
俺は朝から晩までバイトをしている。
ブラック企業に法のルールは通用しない。
朝から晩までミッチリと拘束され
これで良いかと脳内がクラッシュさせられ
正常な思考が出来なくなっていたのは確かだった。
プルプル!プルプル!
プルプル! プルプル!
さっきから電話の音が部屋に響き渡り、嫌な予感がしていた。
「おいっ!田辺、いつまで寝てるんだ早く起きろ!」
その携帯アラームは目覚ましなんかじゃなく、会社からの呼び出し電話だった。
(時計を見ると7時⁉︎ )
そう寝坊したのだ。服を着替え、単車に飛び乗り仕事場に向け単車を走らせる。
ブーン!
なにかの番組かの様に、横断歩道を渡って来た女子児童を避け、気が付けば地面が横向きに映っていた。
周りに大勢な足元が見え、そして意識が途絶えた。
「ねぇ、君? そろそろ良いかな?」
近くで誰かが自分に声を掛けている。
身体に力が入らず、そこで頭を巡らす。
(そうだ俺は事故ったんだ。女子児童を避ける為に、やっちゃったか? あの子は大丈夫なのか? 俺は、、、)
「だから、もういいかな?」
声がしっかりと聞こえ、目を開いて見る。
「おはよう! 」
そこには白く人の輪郭の様なものが口を開いていた。
「忙しいから、あった事と君がこれから生きて行く場所のことを伝えるね」
現状もわからないまま、一気に話し出された。
「君は寝坊をして単車に乗り運転した。そこまでは良いよね。はい次、そして女子児童を避けハンドルを左に切った!それで女子児童は無傷だったんだ」
それを聞いた自分は、やはり事故した事を認識が出来た。
「でも、君の身体がグチャグチャになってしまってね。あのまんま女子児童に突っ込んでいたら、何人も死傷者が出ていたんだ。 でも君は決まっていた現実を捻じ曲げれたんだ?」
何かを聞く様に俺に言葉を投げかける。
すると事故をした時の記憶が蘇って来た。
(やばっ!遅刻だ。それなら高速道路で一気に行けば大体10分は短縮できる)
ここを抜けたら信号を2本抜けられる。
ブゥーン!
(あっ!横断歩道から女子児童が飛び出して来た、ぶつかる!)
この時だ。
女子児童の手前の道路上に、小さななにかが見えたんだ。それでハンドルを力任せに左にきり、気が付いた時には地面が横向きに見えていた。
「そうか君は2度も助けたんだ理由が分かったよ。君の事をヨキに計らってくれと他の神からも言われててさぁ、なんの事かと分からなかったんだよね」
「それで結論から言うよ。君の肉体はこの世界では使い物にならなくなったから、あっちの世界で生きて貰うよ。 まぁ行けばわかると思うけど、君が向こうに行くまでの間、その説明はするから大丈夫だよ」
「それと、、、」
次第に記憶が薄れて行く
「君の、、バイト先は、、次の人が、、、」
(そりゃそうだ。人材を穴埋め程度にしか見ていない会社で、居心地が良いとしがみ付いていた報いだな)
記憶が薄れる中、自分の身体が霊体だと分かるのに時間は必要なかった。