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僕の人生ゲーム  作者: 月詠嗣苑
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そして、幕を閉じた

家族からは、居ないものとされ虐待を受け、学校ではクラスメイトからいじめられ続け、教師からも無視をされる石田厘功は、全てに終止符をつけようと自殺をした。

 僕が、小さかった時の両親は、凄く優しかった。一緒に出かけたりする事も多かったし、お父さんなんかはいつも僕と遊んでくれたし、お母さんはいつも笑顔で優しかった···


···記憶がある。


 僕に弟が産まれ、その弟が段々と僕を追うように成長してきてからは···


「なんだ、その態度は! 言いたい事があるなら、ハッキリと言え!」とお父さんに平手打ちされたり、「あんたなんか、産むんじゃなかった」と溜息を付きながら言われたりする事もある。


【兄弟差別】なまじ弟の方が、全てにおいて出来がいいだけに、兄としての威厳もなく、比較され差別される。


 学校に行っても、持って産まれた性格で、大人しく内気だし、左耳が全く聞こえないから、よくいじめられた。いや、今もいじめられてる。


「あっ! いたの? いるなら、いるって言えよ」と通学途中にわざとぶつかってきては、僕を見て笑う。


 体育でボールを使った時なんか、


「おい、厘功!」と呼んでは、技ボールを当てて、先生に注意されると、「わざとじゃありませーん」とケラケラ笑う。


 先生の隙をみては、僕の頭をげんこつで殴ったり、持っていた物を捨てられたり、隠されたりしてる。


 先生に相談した事もあるけど、次の日はもっといじめられた。


「もうやだ! なんでいじめられるの? 学校なんて行きたくない!」と小学5年の時に部屋中をメチャクチャにして、両親に泣いて訴えたけど···


「は? いじめ? んなのお前に原因があるからだろ?」とお父さんが言いながら、僕のほっぺたを叩いたし、


「いじめられるのは、アンタが悪いんでしょ? されて当然。バカだし、耳も聞こえないだなんて」と笑いながら言うお母さん。


 弟に至っては、年下なのに、蔑んだ目でいつも僕を見ては、


「死ねよ。邪魔なんだよ。あんた」と顔を合わせる度に言い放ってくる。


 あれはいつだったかな?


 僕が、風邪をひいた時も、熱が38℃もあったのにお母さんは、


「えー? 病院? やーよ。あんたにお金なんて掛けるなら、○○に掛けるわ。あの子なら、頭もいいし、素直だし···」と熱があるのに、学校に行かされた挙げ句、校内で倒れお母さんは先生に、


「学校に行きたい! って、私が止めるのも聞かないで勝手に行っちゃって···」と言った日には、軽く殺意を覚えたよ。


 で、お母さんにお金を借りて(貸すから、高校入ったら返せとノートまでつけてる)病院行って、学校を二日間休んだ。


 薬は飲んだけど、ご飯なんて食べさせて貰えなかった。


「どうせ寝てるだけだし。いいよね? あー、食費がひとり分浮くわぁ!」笑いながら言ってた。


 二日間だから、6食だね。勿論、お腹が空きすぎて、夜中にコッソリと家を抜け出してコンビニでおにぎりを1つ買って食べた時は、凄く美味しく感じた。


 ん? おにぎりの味?


 ツナマヨだよ。僕、この味好きなんだ。


 で、三日目の朝、僕に与えられた朝食は、冷たく冷えたボソッボソの白米に冷たい味噌汁だけだった。お父さんや弟にはホカホカの食事だったのに!


 それでも、我慢して食べた。また倒れたらどんな仕打ちが待ってるか怖かったからね。


 で、学校に行ったらさ、僕の机の上に花が飾られてた。


 わかる?


 ほら、亡くなった人にたむける花。菊じゃなくて良かったけど。


「あんた、生きてたんだ」


「死んだかと思ったよ」


「死ねば良かったのに」


「クラスのゴミは、消えろ」


 クラス全員の消えろコールの中、僕にはその花の生けられた花瓶を後ろの棚に置いて席に戻った。


 教室に先生が来て、出席を取ったけど僕の名前は一度も呼ばれる事はなく、淡々と先生はしゅを確認してたな。まぁ、チェックはしてるだろうけど。


 中学1年の夏に家出を試みたんだけど、蚊に刺されるし、お金もなくなるし、補導されそうになったから、帰ったら家の中真っ暗! 家族で焼き肉を食べに行ってたらしく、賑やかな声が下から聞こえてきた。


 どうやら、あの両親にとって子供は、○○だけらしい。


 部屋の荷物も少しずつ処分されては、お母さんが、


「○○円になった!」と喜んでたのを聞いた時は、自分の部屋なのに退去しなきゃいけないのかと思った。


 はぁっ···


 どうしてなんだろね?


 僕だって、あの人達の子供だよ?


 片耳が聞こえないのは、産まれて判った事だし、僕がお願いした訳じゃないのにね···


 僕は、あの人たちに望まれて産まれてきた筈なのに···


 ねぇ、


“子供は親を選んで産まれてくる?”だの、


“どの子も全て平等に愛される”だの、


 そんなの誰が決めたの?


 だからね、僕決めたんだ。


“もう苦しいことから、さよならしよう”って···



 それからの僕は、いろいろと計画を練ったの。


 どうしたら、あの人達に復習出来るかなってね。


 いやぁ、楽しかったよ。だってさ、僕が殴られたりしても蹴られても、笑ってるんだよ? 血反吐を吐く位痛かったさ。けど、耐えたね。


 本当は駄目なんだけど、僕はコッソリ隠していたお年玉を全て使って、僕がいつもいじめられてる場所に、遠隔操作出来る隠しカメラをアキバで買って、夜中に学校に忍び込んで付けたの。数回繰り返したよ。だって、カメラ高かったから···


 学校が終わったら、自宅···


 編集して、いくつかコピーして僕が書いた遺書と書いてた日記を、学校の校長先生、お父さんとお母さんの会社の上司と社長、弟の学校の校長先生、警察の刑事係?に日付指定して送ったら、お金なくなっちゃった。


 で、飛び降りたの。あのビルの屋上から!


 わかる? わかんないよね。


 あそこね、僕のお父さんが勤めてる会社。


 ほら、見て···


 人がたくさん集まって騒いでる。


 自殺したりすると、あーなるんだね。僕、初めてみたよ。


 あ、パトカーと救急車がきた!!あんなに来るんだ!凄いなぁ···



『······。』


「ところで、お兄さん! 誰?」



突発的に書いてしまいました。


誤字脱字、アドバイスなどありましたら、お願いします。


いじめにしろ、虐待にしろ、切っては切れない事やと思います。


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