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彼女は淡々と言った。染みの出来たズボンは取り払われ、下着も同じように取り払われた。さらけ出た素肌は冷たいが、そこだけ感覚が失われたようだ。もう何も抵抗する気が起きない。御堂美矢が僕のそれを見ようが、何とも思わなかった。彼女は笑っていた。

「やれば出来るじゃない」

そう言って笑いながら、僕の下半身には紙オムツが器用に巻かれた。僕は男としてのプライドが一つ崩壊していく音が聞こえた。



恐ろしいもので、人間というのはどんなに嫌な現状が続いても、それに慣れていってしまう習性がある。僕の事を、吊るされた梟が笑っている。オムツに琲世物をする時ほど、生きている意味があるのだろうかと疑問にかられる。体調はあまり良くなかった。離乳食と、ミルクだけを与えられ、僕の身体はすっかり痩せていた。肉が食べたい。あとどれ位の間、こうしていればいいのだろう。精神は体に切り離されたように浮上している。

今日も御堂美矢は、僕に食事を運んできた。同じ色をした、見飽きた皿の中の粘着物。僕は嫌悪感に満ちていた。

「さあ、ご飯の時間よ」

彼女はスプーンを僕の唇に近づけた。だが、この日、僕はなかなか唇を開かなかった。

「ほら、あーんして。口を開けなきゃ食べられないでしょう?」

僕は首を横に反らした。僕の態度を見て、御堂美矢は、頬を思い切り叩いた。それからまたスプーンを唇に無理矢理押し付けた。しかし、僕はそれを素直に食べる気が起きない。

「食べなさいよ」

彼女は固く閉ざしている唇を、指で無理にこじ開けようとした。僕は思わず、彼女の指を噛んだ。

「っ痛」

彼女の瞳には、不信感と警戒心と、怒りが色濃く現れた。

「あなたも、そうなのね……いいわ。悪い子には、ちゃんとお仕置きをしなくちゃ」

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