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突然すぎます

新連載です!

真っ白な世界。

濃い霧の中ってこんな感じなのだろうか?

さっきまで寝てたハズなのに気づいたらこんな世界に居る。

あっ、そうか。夢だ。

明晰夢って言われてるやつかな? 俺、初めて経験したよ。


しかし、俺の夢なんだからさぁ。可愛い女の子が出るとかゲームの世界の中とか色々あるだろ。

何で霧の中なんだよ。想像したり願ったりしたら変化するのかな?


「あのう……」


ちょっと待ってくれ。今、想像で忙しいんだ。

アイドルのあの娘出てこい! いや、あのアイドルグループ全員来い!


「夢じゃないんですよ?」


最初から人を出すのは難しいのか?

ならゲームとかマンガとかアニメはどうだ?

非日常の方が良いのかな?


「聞いて下さいよ!」

「うぉっ! お前誰だ? お前みたいな天使は願ってないぞ?

 いや、確かに可愛いし俺の好みだけど、天使ってのはな~。

 俺、擬人化とか全く興味ないんだよね。だから……チェンジで!」

「褒められたのか貶されたのか悩む所ですが……ってそうじゃないんですよ!

 これは夢じゃないんです!」

「はぁ? 夢だろ?」

「信じないんですね。じゃあ10秒だけ現実世界に戻します」


そう言って天使は手をサッっと振った。

次の瞬間、俺はベッドの上に立っていた。


「俺、夢遊病の気があるのかな……」


丁度飼っている黒猫が来たので、抱いて撫ぜる。

するとまた白い世界になった。


「どうです? 現実でしょ? 抱いてた猫も一緒に来ましたよ?」

「…………起きてるのに夢見るなんて、脳の病気かなぁ。

 病院に行く必要があるか? いや、その前にネットで調べるか」

「信じなさいって!」

「信じろって言う天使が出る夢とか、俺、末期かな?」

「もう! もう! 信じてよ! お願いだから! 助けると思って!」

「助けて欲しいのは俺の方なんだけど?」

「じゃ、じゃあ、仮に! 仮によ!

 どうしたら信じてくれる? 天変地異とか?!」

「……俺、破壊願望とかあったのかな?」

「お願いだから! この通り!!」


天使が目の前で土下座してる。

地面が無いから土下座なのかは不明だけど。

さすがにこの状況は焦る!

俺の病気のせいで目の前の天使が土下座。ヤバいな。

とにかく何か言って、この状況を打破しよう。


「じゃあこれから買う株の内、2つを異常に上げてくれ。底値のやつが良いな。

 そしたら信じるよ」

「喜んでーっ!」


居酒屋のような声を聞いた後、俺はまたベッドの上に立っていた。

ヤバいよな。近くに大学病院があったはず。

電話をかけようとリビングに行った時、ふと思った。


予知夢ってあるよな。信じてないけど。

もしかしたらソレかもしれない。

そう思ってパソコンを開く。

すぐにいつも使っている株操作の画面が表示されたので、適当に安い株を買う。

それは上がるはずもないメーカーの株ばかりだ。

無駄金だけど、たまにはこういうのも良いだろう。


すると、その内の2つが急上昇!

あっという間に上限に達してしまった。


慌てて売り、すぐにネットのニュースを確認する。

そこには急上昇したメーカーの記事があった。

不思議な事に、新しい物を開発したとか発見したとかも無いのに、株価が上がったと報道されていた。


驚きを抑える為に、猫をまた抱えて撫ぜる。

すると椅子ごと白い世界に居た。


「あの~、信じてもらえましたか?」

「え~と、いや、まだ」

「まだ?! まだ納得出来ませんか?!

 判りました! じゃあもっと驚く事をします!

 ニュースを見てて下さい! 和解させます!」


はぁ? 誰と誰を?

と言う前に、リビングに戻ってた。

眼の前にはさっきまで見てたニュースのページが。

更新してみると、トップページに「ニュース速報!」の文字が。

クリックして見ると「戦争中のA国とB国が、肩を組んで終戦宣言!」と出ていた。

はぁ? その2国は、俺が生まれる前からずっと戦争してたじゃん!

宗教絡みで、絶対に仲良くならないって言われてるやつ!

それが笑顔で肩組んで写真撮られてる……。


呆然としてると、白い世界に居た。


「……どうですか?」

「……さすがに信じます」


どうやら俺は、本物の天使と会っているらしい。

本日は4話まで投稿します。

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