7日目(8)―分かつ幸せ
今までに頂いた57件のブクマに、うちはちゃんと応えられているのでしょうか。
いくら感謝してもしきれないのに、うちが書いたのはただ自分か書きたいだけのものにすぎません。
抱き合った体を名残惜しく離して、リンスを手につける。その動きをみて、ミーナがもう目を固く瞑ってるのが、たまらなくかわいい。
そんなことしなくても、ミーナのこと、大事にするのに。
緊張してる。かわいい。そんなことを思う余裕すら浮かぶ。いつもは、一緒にいるだけでドキドキしちゃうのに。
撫でるように髪に触れる。濡れ髪のしっとりとした感覚が心地いい。
「んぅっ、あっ……」
色っぽい声が、ミーナから漏れる。ドキリと胸を刺す声が、私の胸をおかしくしていく。
「……どうしたの?」
「カスミに触られて、……すっごくドキドキしちゃったぁ……っ」
私も、ドキドキしちゃったし、……もっと、そうしてたい。
何度だってミーナに恋してるって気づかされて、数えきれなくなるくらいキスしたい。いつか、ミーナと二回目のお別れが来てしまうまで。
「ふふっ、……私も、一緒だよ?」
そう言うと、ミーナの目が開いて、何かを期待する目が向けられる。
キス、したいのかな。顔を近づけると、やっぱり、目を閉じた。
その顔に、私も我慢できなくなって、近づいた顔を、もっと近くに寄せて、――そのまま、唇を触れさせる。
一瞬で離すと、唇と唇が立てる音が響く。
「余計に、ドキドキしちゃったね……っ」
「うん……っ」
でも、そんなドキドキが好き。言われなくても、心の声で聞こえる。
「早くリンス流して?……わたしも、キスしたいな」
「……うんっ」
やっぱり、二人でいる時間は、甘くて愛しい。
シャワーを出して、ミーナの目にリンスが入らないように気を付けながら流す。もう毎日のことだけど、ミーナの顔が見えるとこでするのは初めてだ。
いつもより念入りに流して、泡なんて一つもなくなった。
「終わったよ、ミーナ」
「うんっ、……目、閉じて?」
これから、ミーナに、キスされる。それは、私にとっては幸せなこと。
抱き寄せる体から、お湯に熱くされた素肌を感じる。
ミーナに、体を預ける。心も、『好き』って気持ちも。
目を閉じる一瞬前に、ミーナがくすりと笑ったのが見えた。
「好きだよ、カスミ」
『好き』を言い返す前に、唇を唇に塞がれる。
「ん、んぅっ!?」
言葉にならない声にすくみそうになって、そんな私を、ミーナの体は優しく包み込んでくれる。
微かに空いた口の間から、舌が入りこんで、気が付いたら、その動きに絡ますように応えていた。
あの日、過ちを犯して、ミーナにしてしまった事。
その次の日に、ミーナからされたもう一回。
重ねるだけのキスなら何回もしてきたけど、こんな激しいキスはたったその時だけ。
体が燃えそうなくらい熱くて、体の真ん中がきゅって締まる感じ。
息が苦しくて、胸の奥が痛くて、それすらも乗り越えられそうなくらい気持ちいい。
ずっと膝立ちしてたからなのか、体に全然力が入らない。
「んにゅ、んんぅ……、んんんっ……」
息ももう限界で、吐き出した息が、私も知らないような声になる。
不意に、カクンと、体が沈む。唇が離れて、ミーナのお腹に、顔を埋めるかっこうになってしまう。
ミーナの肌から香るにおいを、普段より濃く感じる。。
「私も、……好きだよ、ミーナぁ……」
頭をポンポンと撫でられて、私の髪がまだ乾いてるのに気づいたみたいだ。
「カスミの髪も洗わなきゃね、……まだわたしのをやってもらっただけだもん」
ずっとお風呂にいたら、お母さんに怒られちゃうかも。
「じゃあ、お願いね、ミーナ」
まだ上手く力の入らない体をミーナに起こしてもらって、まだミーナが触れてた温もりが残る丸椅子に座った。
このお話しで45000字突破したっぽいです。
それにしても、7日目は15回くらいしそうな気がします。そして大半がお風呂回の気がします。




