7日目(6)―甘く溶ける恋
うちの妄想か幻覚じゃないならまたブクマが増えました。
いつも応援ありがとうございます。これから、あとほんのちょっとだけですがお付き合いください。
「二人とも?お風呂沸いたよー?」
お母さんの声に、ちょっと浮かれる自分がいた。
寝間着を部屋着としても使ってるから、下着だけ持って。
「じゃあ、行こっか」
自然と、手を握り合っていた。
ミーナと、もっと触れてたい。自然に沸く気持ちは、もしかしたらミーナも私にそう思ってるのかもしれない。
階段を一段ずつ降りていくごとに、興奮じみた緊張が胸を支配する。
初めて人になったとミーナ会った日から、こうしてきたし、ドキドキしてた。
でも、今日はずっと、隣で手を握ってくれるミーナのこと、意識してしまう。今までよりも、ずっと。
私とミーナの関係が、今までよりも近づいたからなのかな。
ミーナが服を脱ぐのにも、ちょっと鼻血が出そうなくらいドキドキする。私しか見れないような白い肌とか、曲線だけでできた綺麗な体とか。もう今更のはずなのに、気持ちが繋がっただけで、なんでこんなに心が躍らされるんだろう。
「二人のお風呂、ちょっと狭いね」
「そうだね、……でも、私は、けっこう好きだよ?」
ミーナの言葉に、ちょっと戸惑う。
「え?どうして?」
「だって、カスミともっと傍にいれるもん」
思わぬ言葉に、胸の鼓動が増していく。
触れ合う肌から伝わる熱は、浸かってるお湯よりも体を熱くする。
もっと、ミーナと、触れてたい。
そんな気持ちが、勝手に顔をミーナのほうに近づけていく。それは、ミーナも同じみたいで。
……ちゅっ。
二人の唇が、一つで交わる。
キスなんて、今日だけでもいっぱいしたというのに。その度に、いや、重ねていけばいくほど、胸の奥が高鳴る。
「なんか、緊張しちゃうね」
「そう、だね」
のぼせたのかと錯覚するくらい、体が火照ってる。
でも、それ以上に、もっとミーナと触れてたいし、キスしたい。
「ね、ミーナ……? もう一回、してもいい?」
「いいよ、カスミ……っ」
近づく顔に、自然と目を閉じる。もう何回したのは分からないほど、ミーナと唇を重ねてきたから。
でも、キスの意味は、初めてしたときとは全然違う。
唇が触れる。
もう、今は、『二人で一緒にいるため』じゃなくて、『好き』って気持ちを伝え合う方法に、その行為の意味は変わった。
あんなに狂わされてた唇に唇で触れて、今はドキドキするよりも、ほっとする。
「もう、熱いねぇ、……のぼせちゃいそうだよ」
「うぅ……、私も……」
力の抜けた体が、自然と抱き合っている。触れる肌の温もりに、溶かされそうなくらい熱くなるのに。
動かない、いや動かすのを放棄してるような手足を無理やり動かして、互いに互いを抱き起こす。ぬるい空気が、私とミーナの体を冷ます。
お湯の起こす音に、私とミーナの唇が重なる音はかき消された。
次回更新は試験があるので遅くなるかもしれません……
気長に待っててください。お願いします。