表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/100

7日目(6)―甘く溶ける恋

うちの妄想か幻覚じゃないならまたブクマが増えました。

いつも応援ありがとうございます。これから、あとほんのちょっとだけですがお付き合いください。

「二人とも?お風呂沸いたよー?」

 

 お母さんの声に、ちょっと浮かれる自分がいた。

 寝間着を部屋着としても使ってるから、下着だけ持って。


「じゃあ、行こっか」


 自然と、手を握り合っていた。

 ミーナと、もっと触れてたい。自然に沸く気持ちは、もしかしたらミーナも私にそう思ってるのかもしれない。

 階段を一段ずつ降りていくごとに、興奮じみた緊張が胸を支配する。

 初めて人になったとミーナ会った日から、こうしてきたし、ドキドキしてた。

 でも、今日はずっと、隣で手を握ってくれるミーナのこと、意識してしまう。今までよりも、ずっと。

 私とミーナの関係が、今までよりも近づいたからなのかな。

 ミーナが服を脱ぐのにも、ちょっと鼻血が出そうなくらいドキドキする。私しか見れないような白い肌とか、曲線だけでできた綺麗な体とか。もう今更のはずなのに、気持ちが繋がっただけで、なんでこんなに心が躍らされるんだろう。

 

「二人のお風呂、ちょっと狭いね」

「そうだね、……でも、私は、けっこう好きだよ?」


 ミーナの言葉に、ちょっと戸惑う。


「え?どうして?」

「だって、カスミともっと傍にいれるもん」


 思わぬ言葉に、胸の鼓動が増していく。

 触れ合う肌から伝わる熱は、浸かってるお湯よりも体を熱くする。

 もっと、ミーナと、触れてたい。

 そんな気持ちが、勝手に顔をミーナのほうに近づけていく。それは、ミーナも同じみたいで。


 ……ちゅっ。


 二人の唇が、一つで交わる。

 キスなんて、今日だけでもいっぱいしたというのに。その度に、いや、重ねていけばいくほど、胸の奥が高鳴る。


「なんか、緊張しちゃうね」

「そう、だね」


 のぼせたのかと錯覚するくらい、体が火照ってる。

 でも、それ以上に、もっとミーナと触れてたいし、キスしたい。


「ね、ミーナ……? もう一回、してもいい?」

「いいよ、カスミ……っ」


 近づく顔に、自然と目を閉じる。もう何回したのは分からないほど、ミーナと唇を重ねてきたから。

 でも、キスの意味は、初めてしたときとは全然違う。


 唇が触れる。

 もう、今は、『二人で一緒にいるため』じゃなくて、『好き』って気持ちを伝え合う方法に、その行為の意味は変わった。

 あんなに狂わされてた唇に唇で触れて、今はドキドキするよりも、ほっとする。


「もう、熱いねぇ、……のぼせちゃいそうだよ」

「うぅ……、私も……」


 力の抜けた体が、自然と抱き合っている。触れる肌の温もりに、溶かされそうなくらい熱くなるのに。

 動かない、いや動かすのを放棄してるような手足を無理やり動かして、互いに互いを抱き起こす。ぬるい空気が、私とミーナの体を冷ます。


 お湯の起こす音に、私とミーナの唇が重なる音はかき消された。

次回更新は試験があるので遅くなるかもしれません……

気長に待っててください。お願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ