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4日目(2)―乱れてく心

さすがにこんなのができあがってしまったためR15にせざるを得なかった。

本当はもっと甘くしたかったのになぁ。

 壊れかけた心と体も、胸を覆いつくす痛みも苦しみも全部。

 ミーナに抱いていた、汚い感情がこうさせたのかもしれない。

 でも、もう、気づいてしまった気持ちに、ブレーキなんてかけられない。

 好きだよ、ミーナ。

 漏れる言葉は、感じてはいけなかったはずの感情に堰を切る。


 ドロドロとした想いが、体から零れていくのを止められない。制御なんて、利かないくらいに。

 頭にしみ込んだその感情は、妄想の中でミーナに私を汚させていく。

 自分の体に触れてみる。ほんの軽く撫でるだけで、――ゾクリと走る快感が体を貫く。その指が、ミーナのものだって錯覚させるだけで。

 一瞬で熱くなる体。布団なんてもう煩わしい。


 こんなこと、いけないなんてわかってるよ、痛いほどに。

 でも、もう、体と心はちぐはぐになっていく。熱を求めていく行動は、もっともっと激しくなっていこうとして。

 その途端、ドアの開く音がした。慌てて布団を被って、脱ぎ掛けてしまった服を元に戻す。


「どうしたの、カスミ」

「な、なんでもない……っ」


 何でもないわけない。あんな気持ち、ミーナに抱いて、それを体にぶつけようとして。


「顔真っ赤だし、汗だくだよ?大丈夫?」


 ミーナが顔を近づける。手をそっと髪に触れる。


「ひゃぁっ……」


 ミーナのこと考えて、火照っていた体。

 想っていた、その人に触れられて、どうしようもないくらい体が跳ねる。

 いつの間にか、早くなっていく鼓動と吐息。

 お腹の奥が、きゅっと締まる感覚、それがどういうものか、知らないほど子供ではいられなかった。


 ミーナに、もっと触られたいんだ、私。

 そんな気持ち、最初からなかったらよかったのに。

 もう、私は、汚い目でしかミーナを見れなくなってしまっている。交わってはいけない契りを、ミーナとしてしまいたくなっている自分がいる。


「大丈夫?熱い、よねぇ……」


 熱いのは、ミーナに抱いていた気持ちのせい。

 とめどなく溢れる気持ちが、そうやって私をどんどんおかしくさせていく。

 ねえ、止めてよ、この気持ち。

 そうじゃないと、私、ミーナにひどいことしてしまいそうになるから。


「熱いよぉ、助けて……っ」


 漏れた声。大袈裟でも冗談でもなくて。

 ミーナに溺れかけた私は、熱く溶けていく。

 乱れていく心が、私を何もかも揺るがしていく。


 自分が自分じゃなくなっていく感覚が、ただただ恐い。

 ミーナを汚したいという衝動に、駆られてしまいそうだから。

 それがミーナのことを傷つけるなんて、とうにわかりきっているのに。

感想とか評価とかくれてもいいんだよむしろください。

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