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第29話 王族



ことの発端は今日の朝。


あと歩きで2日という所で私達のサーチに人の気配が引っかかった。

別にあと2日だしのんびり歩いてもいいかな?と思い歩いてると突然叫び声が聞こえた。

しかもその場所はサーチした時気配があった場所だった。



取り敢えず様子を見ることにして近くに行ってみると、2つの豪華な馬車を数匹のブラッドタイガーと何本かのコーワツリーが遅っていた。



ブラッドタイガーはその名の通り血を求める虎みたいな魔物だ。

虎みたいと言っても牙は出てるし毛の色は血のように赤く、大きさは大体1m50cmくらいだろうか?ランクはA。



コーワツリーは見た目ただの木にしか見えないが、人を見かけると一気に近づき襲い掛かってくる。大きさはまちまちである。

ランクB。



そんな魔物に襲われている馬車は騎士が守っているため助けなくても大丈夫だろう。

実際に騎士の人たちは魔物に対して善戦している。


関わったらめんd……ゴホンッ、戦いの邪魔をしちゃダメだし私達は見つからない様にさろうとした瞬間見ていた馬車から何かが転げ出た。


……子供?!


え、は、えっ子供?!何で?


騎士は戦いに夢中で気づいてない?


今にもブラッドタイガーに襲われそうになっている子供に駆け寄り抱き上げる。

そこで騎士も気づいたのか驚愕して固まっていた。


近くによってきたディクに泣いている子供を預け、固まっている騎士たちを無視してブラッドタイガーとコーワツリーを切り裂く。


途中で気がついた騎士たちも残りの魔物を片付けていく。

最後の魔物を切り裂き終わるとこちらに騎士たちが近づいてきた。



「この度の参戦ありがとうございます!大変助かりました!

パーミュ様が馬車から出てしまったことに気付かず騎士として情けないばかりです。パーミュ様は……どうかそのままでお願いします。殿下がお礼を申し上げたいとのことですのでどうぞこちらへ来てください。」



パーミュ様といわれる子供は5歳くらいのまだ可愛らしい男の子でいつの間にかディクの腕の中で寝ていた。

騎士もそれを見て安心したような顔になり一気に喋ると早々と馬車の方に向かってしまった。

急いで後を追うと一層豪華な馬車の扉が開き20歳前くらいで金髪青目のいかにも王子様って感じのイケメンが出てきた。この人が殿下かな?



殿下もディクの腕にいる子を見ると安心したような顔になり次にはキリッとした顔つきに戻った。



「この度はありがとうございました。私の名はパーベルス=テレジナス。テレジナス王国第一王子です。そちらの方の腕の中にいるのはパーミュ=テレジナス。テレジナス王国第三王子です。私の弟を救って下さりありがとうございます!」



最後の言葉は王太子としてではなく彼自身の言葉だろう。



「丁寧にありがとうございます。私の名前はネーゼルといいます。

よろしければゼルと呼んでください。横にいるのがパーティ仲間のディクテノール、下にいる犬みたいなのがディゼルです。」



下にいたディゼルは何か呼んだ?と首を傾げている。



「ゼルさんとディクテノールさんとディゼルくんですね。助けてもらって図々しいのですがお願いがあります。この先の国ラドリックまで護衛をしてもらえませんか?無理にとは言いません!私にも優秀な騎士の方々がいます。けれどもまた今日みたいな事があったらと思うと心配なのです。」



王太子として威張るのではなく心をこめて言ってきてるのがわかる。そんな相手の願いを断る訳もなく私たちは同行することにした。







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