第15話 前の日
届いた衣装は凄かった。
白の神官みたいなローブを動きやすくアレンジしたらしく、足元の丈は短く後ろにはフードもついていた。良く見るとローブ全体に繊細なデザインが入っている。
ローブの内側にはポケットもついていて結構入りそうだ。
ローブ中にはタートルネックとズボンを着るのだそうでローブと一緒に何着かのタートルネックとズボンが置いてある。
靴は前に見たヒールのあるブーツで、今見るとローブとデザインが似ている気がする。
お母様が気に入ってたのも納得だ。
これで、大体の物は揃ったし下界にも行ける。
天界には貨幣自体ないので下で素材を売ったりして集めようと思います。
「お母様。近々私は下界に降りようと思うのです。」
とりあえず、終わった事を報告して降りることを伝えにお母様の所へ行く。
「あらあら、早いわねぇ。それじゃあ、明日みんなと別れの挨拶をする事にして明後日になさい。」
穏やかに言うお母様は大変美しいです。
その言葉に了解して明後日行くことが決まった。
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次の日は周りの天使族に挨拶周りをしていく。
天界にいた時間は少ないが生まれたばかりであった私に周りの天使族は世話を焼いてくれた。
だから挨拶に回る人が多くて行くのは大変だ。
しかも私が生まれたばかりであったために心配の声が絶えなかった。
だが、この天界にも「可愛い子には、旅をさせよ」と言う言葉があるらしく行く事は兄達以外反対されなかったことにとても救われた。
そんなこんなで夜になり家に帰ると
屋敷の中がパーティー仕様になっていて凄かった。
兄達の号泣や両親の温かい目には涙が出そうになったが、一生の別れじゃないと思えば耐えられた。
パーティーも終わり寝る頃になると明日の冒険への始まりに今更ドキドキしてきた自分がいる。
今夜は寝れないかもと思ったが、案外人と言うものは簡単で、すぐに夢の中へと落ちていった。
服装は私の好みです。




