表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

motto!!!!

勇者イサキの鍛高譚

作者: ぐらんこ。

勇者だれそれの鍛高譚




 俺は紫蘇である。紫蘇であり魚である。

 そう、魚に目が無い。


 ある日俺(イサキ:スズキ目)が泳いでいると、水面に光る不思議な円が目に入ったのだった。


 これってまさか、召喚魔法陣? とか思ったとか思わなかったとか。


 まあ、結局、水面にはいかなかったんだけどね。


 だって、あれですやん? 魚ですやん? 俺ってば魚ですやん? (似非関西弁)


 光に釣られて水面に言ったら、漁師が投網で捕まえてくるって、ほたるいかのほっちゃんからきいたことありましたけど。

 そのあとほっちゃんは美味しくいただかれました。


 つまりそういうことだ。




 暗転。




 俺は、気が付くとあそこにいた。


 神殿的なとことの、神殿的な部屋だ。


「勇者様、世界を御救いください……」


 白いスケスケのケープ? ケープって何? ケープじゃないな、ドレスだな。ドレスというかローブだ。


 ドレスを着たお姫様的な神官少女が、俺を見るなり云う。


 ここで少女のその他の衣装について説明しよう。

 服を着ていた。以上。


「あなたの力で世界を御救い戴くために、召喚してしまいましたごめんなさい。

 もう二度としませんから許してくださいごめんなさい」


「よかろう、許す」


 肺呼吸が出来るようになったのが俺のチートらしい。


 あと、足が生えた。ひれが手になった。


 陸上で暮らせるには十分だ。


 だが、俺はまだ世界を救うだけの力はない。


 だから修行が始まる。あと、竜玉ドラゴンボール探しだ。今風に言うとドラゲボー。


 ドラゲのほうは結構あっさり見つかった。

 7つ集めると生ビール一杯サービスだ。だけど、二杯目以降にしか使えないらしい。


 それはそうと修行は捗った。

 俺は、全世界のために、剣術と棒術と、あと魔法を身に着けた。


「ちょっと、さっきの人いますか?」


 初対面で名前を聞くのも忘れていたので、俺はさっきの人を呼んだ。


「はい、勇者様、まだいらっしゃったのですか?」


「うん、修行してた。修行してたから、お腹が減っちゃった」


「あいにく」、ここは湊町(作者注:港のご返還です)です。お食事は魚介類がメーンになりますが?


 そうか。じゃあ、それでいい。


「わかりました。すぐにご用意いたします」


 出てきたのは鯛や鮃やマイオドリだ。マイオドリというのは、この世界に住む、烏賊のような海産物だという。


 俺は舌鼓を打つ。


 ぽーん、ぽぽぽーん。ぽぽぽぽぽーん。


 良く考えたら、俺ってば設定上は魚だから共食いになるところだった。


 調べてみたら、鯛は、スズキ目だからアウトだった。だめじゃん。


 まあいいさ。だめならだめで、そんときゃそん時だ。


 仕方がないので、俺はわさび醤油で鯛に舌鼓を打つ。


「すいません、ラストオーダーになります」


 さっきの女だ。

 よくみると、白いケープにみえていたのはエプロンだったか。


 そうか。異世界に召喚されたのではなく、の割引券を貰って、入店したのだった。


「じゃあ、たんたかたんください。ボトルで」


 おわり。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ