表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
秋の空と私の恋心。  作者: 杏音
小さな戦い
7/7

決着の瞬間

私は桜流が分からなくなって、必死で廊下を走った。


なんで私の気持ちをそんなに簡単に本人に言っちゃうの?


しかも、あの人の事が好きって散々私を苦しめておいて、友達でいたい、って…


どういうつもりなんだろう?


今までずっと友達、心友と思っていた桜流が、友情が、たった今


全て音をたてて崩れていった気がした。









梨花…?


廊下で彼の後ろに見えた後ろ姿が、どこか梨花に似ていた。


どうしよう、今の聞かれたかな…?




私は、梨花との距離を少しでも埋めたかった。  


梨花といないと、つまらない。


そんな気持ちから、思わず梨花の気持ちをバラしてしまった。


そうするつもりはなかったのに…


ごめんね、梨花。



そう思いながら、私は必死に梨花を追いかけた。



「梨花!」


「桜流… いまさら何?私聞いたから。」


「ごめんなさい!!さっきのは梨花のほうが大事だって、言いたくて、言うつもりもなかったのに言っちゃって…。私、梨花がいないとだめなの!あの人よりも、梨花といるほうが楽しかった、って、今やっと気づいたの!」


「え…!?」



私の知らなかった、桜流の気持ち。


そっか。


そうだよね。


考えてみれば、桜流が理由もなくそんなことするなんてありえない。


最初は許せなかったけど、なんでだろう?


「桜流…ごめんね。理由も聞かないで勝手に怒って…」


「ううん、私がわるいの…」


「もういいよ!」



やっと、この戦いが終わりを告げた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ