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探索、終わりと別れ
「何だ、早かったな」
墓地の入口へ戻ると雹たちが既に戻っていた。
一瞬、雹は表情を歪めたが、直ぐに惚けたような顔をして口を開いた。
「んー、面白いものも無かったしね。其方はどうだった?」
「中々面白いものを見付けた。後で見せよう」
「其奴は嬉しいね」
「もうお開きなん?」
「そだね。肝試しなんてもんじゃなかったけど。みんな、悪かったね」
雹が謝るなんて珍しい。
「ウチは楽しかったで。生徒とこんなことすんの初めてやしな」
「べ、別に嫌じゃなかったから…」
音伊先生とマカは特に気にしていないようだ。
他は聞くまでも無いだろう。
「じゃ、また明日だね。明日から部室にちゃんと来てね」
「分かっている。ではな」
「あ、待ってーな。ほな、気ぃ付けて帰りな」
翠雨の背を追う音伊先生。
「私たちも帰ろ」
「ああ」
来た時と同じように。
誰からともなく会話を紡ぐ。




