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初仕事

更新遅いっ!このド低能がぁ!

小説二つを同時進行って難しいなぁ・・・。

「というわけで、まずは霊魂に慣れるとこから始めようか」


目の前の死神、ゼノンから説明をされる。なんでも、これから行くところは未だ成仏できていない霊魂がひしめき合っているような場所らしい。


「あの……成仏できてない幽霊たちがいるってことは……」


「おおよそあなたの考えている通りだと思うけど、一応言ってあげる。まず間違いなく悪霊もいるわ」


そんなぁ……希望を打ち砕くようなこと言わないで下さいよ……。ともあれ、私ももう戻ることのできない身。や、やってやろうじゃない……!


「足がプルプルしてるわよ?大丈夫?」


これは武者震いです!決して怖いんじゃないです!






「さて、着きましたよ」


「ここって……」


氏守大橋。氏守市を縦に分断するように流れる渡川には多くの橋がある。その中で最も大きな橋だ。


「この氏守大橋の真下の場所は、かつての戦時中に空襲を受けて亡くなった人々の霊魂が存在したの。現在ではその方々は全員成仏しているけど、問題は彼らに引き寄せられて投身自殺した者たちがおり、その自殺者がさらに自殺者を招きよせているのよ」


『氏守大橋には投身自殺した幽霊の巣がある』……噂は本当だったんだ。以前は霊が見えるなんて考えてなかったから気づかなかったけど、橋の下を見ると何かが蠢いているのがはっきりと分かる。霊視って、楊さんが言うには本人が自覚してるかどうかで見え方が変わるらしく、かなり霊感が強い私でさえ自覚がなかったせいで無意識的に無視していたらしい。


「我々としても、これ以上大きなものになれば、巨大な怨霊の集合体になりかねないから、さっさと成仏させてあげたいのだけど……」


「あんまりにも数が多くて、霊魂が混ざっちゃってるんだよね」


橋の下からものっそい視線を感じる……。気持ち悪い……。


「と、いうわけで」


え? 何がどういうわけ? なんで私足が地面についてないの!?


「いってらっしゃーい!」


えええええええええええええええええええええええ!?






「所長、少しやりすぎでは?」


「うーん、でも恐怖に打ち勝つことは重要だよ? それができないといつまでたっても半人前以下だし。この方法が一番手っ取り早い」


やはり、彼は決断にかけては恐ろしく怜悧冷徹だ。手間が省けるという理由だけで、死霊の巣に投げ入れるなんて……。


「ま、彼女のお手並みを拝見しようよ」


……いざとなったら助けてあげよう。あまりにも可哀想だ。






ゴボゴボと音を立てて沈んでいくのがわかる。ああ、分かっていた。死神なんかとかかわるってことは、死が身近にあるのと同じなんだってことを。多分私は、寿命が来ているのに死ななかった。だから隙を見て、私を殺そうとしていたんだ。


死ぬ。もう誰とも会えなくなる。爺ちゃんも、父さんも母さんも。学校でバカやった友達にも。そんなの嫌だ……。


(死にたくないよ……)


【死ンで楽にナるがイい】


っ! 誰!?


【イキルノハツライヨ?】

【生きる意味なんてナカッタ……】

【楽になりなよ】

【うあ゛あ゛あ゛あ゛】

【もっと、もっと友達がほしい】

【死にたくなかったのにぃぃぃぃぃ】

【ナンデダレモオレヲミトメネェ・・・】

【誰も愛してくれない】

【オカアサンガカエッテコナイ】

【サア、オイデ】

【歓迎しよう】

【オイデ】

【オイデ】

【オイデ】

【オイデ】

【オイデ】

【オイデ】

【オイデ】

【オイデ】

【オイデ】

【オイデ】

【オイデ】

【オイデ】

【オイデ】

【オイデ】

【オイデ】


オイデオイデオイデオイデオイデオイデオイデオイデオイデオイデ

オイデオイデオイデオイデオイデオイデオイデオイデオイデオイデ

オイデオイデオイデオイデオイデオイデオイデオイデオイデオイデ

オイデオイデオイデオイデオイデオイデオイデオイデオイデオイデ

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オイデオイデオイデオイデオイデオイデオイデオイデオイデオイデ

オイデオイデオイデオイデオイデオイデオイデオイデオイデオイデ






イッショニナロウ





(ごめん、爺ちゃん。先、いくね……)


目を閉じる。瞼の奥には、爺ちゃんがいる気がした。


(死ぬんだ、私……)


不思議と怖くはなかった。でも。


(し……ぬ……?)






それは、私の幼き日の思い出。


「生きることはどういうことか。凛音、分かるか」


「よくわかんなーい。私まだ小学生だよ」


「うむ。それもそうだ。人生の根幹にかかわるような命題は、まだちと早いかもしれん。じゃがな、人間いつ死ぬかわかったもんではない。明日にだって、儂は死ぬかもしれん」


「やだ! 爺ちゃんが死ぬなんてやだー!」


「これこれ、泣くでない。誰とて、運命さだめには逆らえん。じゃがな、生き方は変えられるのじゃ」


「グス……生き方……?」


「そうじゃ。人は誰とて誰かとかかわって生きておる。生きておれば良くも悪くも人に影響を及ぼすものじゃ。じゃがな、死んでしもうたらそこまでじゃ。そして誰かが悲しむんじゃよ」


「じゃあ、私が死んだら爺ちゃんは悲しむの?」


「当たり前じゃ!お前が死んだら儂だけではない、みんなが悲しむ」


「…………」


「生きることは辛いことじゃ。不幸、葛藤、人間関係に不安。死にたくなることはとても多い。じゃがな、死に逃げてはいかんのじゃ」


「逃げる?」


「死んでしまえばそれだけじゃからな。じゃがな、この現世うつしよで命を背負う覚悟もなく死んだ者が、あの世に希望を見出すなど、おこがましいにもほどがある。そういう奴はな、絶対にあの世になんか行けんのじゃ」


「あの世に行けないとどうなるの?」


「幽霊のまま、生きる苦しみを味わうじゃろな。生きておらんから、死ぬこともできず、苦しみからは逃れられん」


「なんか、いやだね……」


「死は一時の安らぎを与えるが、その後に待っているのはどう生きたかが関わってくる。じゃからな、凛音。お前はどれほど苦しくても、決してその命を投げ捨てるでないぞ」


「うん! わかった!」


「うんうん、いい子じゃ」






(死んで……たまるかぁ!!!)


【ヒィッ】

【シネシネシネシネ】


(誰が死んでやるもんか!私の命は私のもんだァ!!!)


【ヒカリ……?】

【コワイヨ、コワイヨ……】

【マブシイヨゥ……】

【イヤダ、ヒトリハイヤダァ!】


(死んでるってんのに未練垂れ流してるんじゃないわよ! 生きてるやつは勝手に死んだあんたたちより辛いんだ! それでも命を背負う覚悟を持って生きてるんだ!)


【チガウ……】

【ワタシタチハコンナニツライ】


(いいや事実だ! あんたたちは逃げたんだ! 生きるのが嫌で、逃げたんだ! 必死になって生きている人たちがいて、死んだら悲しむ人たちがいることも考えず!)


【チガウチガウチガウチガウ】

【カナシンデクレルヒトナンテイナカッタ!】

【イキテテモショウガナカッタ!】


(でも、死にたくなんて……なかったでしょ……!)


【…………】

【ソウダ……】

【ホントウハ……】

【シニタクナンテナカッタ……】

【イキタカッタ】

【カアサンニホメラレタカッタ……】

【ユメヲカナエタカッタ……】

【モットタノシイコトガシタカッタ……】

【ダレカニミトメテモライタカッタ……】


(だったら、いつまでもこんなところでウジウジしてんじゃないよ!)


【イキタカッタ……】

【モウイチド……】

【イキラレルカナ……】


(上に死神様が来てるんだ。みんな、もう一度生きたいんでしょ? だったら、きちんと成仏して、もう一度生きてみようよ!)


【イキタイ……】

【イキタイ……!】

【イキタイヨ……!】


(いってらっしゃい。また、会えるといいね)






「なんですかこれは!? 幽霊たちが(うね)っている!?」


「凛音ちゃんが、やったみたいだね」


「あの娘が……」


「来るよ……」


「っ!」


ザパアアアアン!


これは……水底にいた幽霊達!? 一体何が起こってるの!?


【イキタイ……】

【タスケテ……】

【モウイチドイキタイヨ……】


「うんうん、そうか。なら、閻魔様にきちんと裁いてもらって、もういちど生きてみなよ」


【イキラレル……?】


「ちゃんと罪は償うんだよ? そうすれば、閻魔様はまた輪廻に戻してくれるから」


【イキラれる……!】

【ウレシい……】

【イキラレルんだ……!】

【モウイチド、いきられる!】


これは!? 悪霊化していた幽霊たちが浄化されてる!? こんな現象初めて見たわ……!


「来世でも元気でねー!」


凛音ちゃんの声!無事だったみたいね……。


「うん、彼女はなかなか見どころがありそうだ」


自分で叩き落としといて何を言っているのか。……まあでも、彼女と一緒なら、退屈はしないかもね。

久々に書くと主人公の性格をついつい

忘れそうになるんですよねぇ・・・。

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