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表情

作者: 青羽 ノウス

空を見なくなった私は

きっと追い込まれていたのだと思う


太陽がギラギラと照りつける時だって

星がキラキラと輝く時だって

私は空を見ていなかった

世界の表情を見ていなかった


悲しいことだと思う


人工的に作られた道

白線から落ちた私は

とっくに死んでいた


大きなワニに食われて

死んでいた


押し寄せる人波

都会の喧騒


今日を生き抜くことに

みな必死だった


吐き出しそうになった弱音を 

ビールで流し込む日々


辛いとか 苦しいとか 

口にした瞬間

私は立てなくなる

そんな気がする


いつからだろう

生きる事が苦痛に変わったのは


いつからだろう

世界を見限ったのは


私は知っている

太陽が生きている実感を与えてくれることも

星が生きる喜びを与えてくれることも

私は知っている


諦めてから気づいた

あなた達は

傍にいてくれた

笑いかけてくれた


それでも私はそっぽを向いた

優しさが痛かったから

惨めになる優しさが

とても痛かったから


もう必要ない

私には必要ない


とっくに死んでいるのだから


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