咳の先には未来
のどがかゆい。
咳を一度する。
周りの視線が私に向く。
のどがかゆいだけですよ、なんて言えない。
マスクの上から手を当てて咳をした。
なんて生きづらい世の中になった。
新型感染症が私たちを邪魔している。
変わらなくていいものが変わっていった。
楽しみ、幸せが消えていた。
ようやく落ち着いてきたと思っていても
咳、一つでこんな嫌に思われるなんて。
マスクが必須、しなくてはいけない。
そんな生活に何年経ったんだろう。
何年もあなたといるのは嫌にならない。
マスクは嫌になる。
私とあなたにはソーシャルディスタンスなど
関係ない。
心も身体も。
咳の話もマスクの話も聞いてくれるあなた。
私がこんな世の中で戦えてるのはこの人がいるから。
居てくれることに感謝しかない。
あなたが好きなシチューを作ろう。
ありがとうを込めて。