607列車 当然のパンケーキ
2062年3月31日・金曜日(第24日目)天候:曇りのち晴れ 東日本旅客鉄道東北本線(埼京線)大宮駅。
鉄道博物館からニューシャトルに乗り大宮駅に戻ってくる。大宮駅からは埼京線に乗るため、駅の下の方へと行った。首都圏では見慣れた車両に緑のラインが入る。列車は東京臨海高速鉄道りんかい線経由の新木場行きだ。
大宮13時13分→武蔵浦和13時21分
最長往復切符往路大宮駅より使用再開
大宮を発つと、電車は坂を駆け上がり東北新幹線と併走する。新青森方面行き、新潟方面行き、長野・金沢方面行きの新幹線が4分に1本というハイペースですれ違う。こちらが駅に停車している間に追い抜いていく東京行きの列車もある。
現在乗っている東北本線、通称埼京線は東北新幹線の大宮~上野間の開業に際し、この辺りの通勤改善を目的として建設された路線という。また、当初の計画では埼京線は川越線とではなく高崎線の列車が入線する予定だった。そのこともあり、埼京線内の駅には待避線が設けられた駅も存在する。それがちゃんと活用されている事例は少ないようだが・・・。
武蔵浦和駅で埼京線から武蔵野線に乗り換える。
武蔵浦和13時33分→西国分寺13時53分
武蔵野線は武蔵野貨物線として出来上がった線路を旅客営業線に転用した物。よって、この路線には多くの貨物列車が走る。対向列車にはEH500形電機「金太郎」に牽引された貨物列車が通る。これから東北本線を北上していく列車だろう。
東京の外れた位置を走っているせいか武蔵野線は他の東京の路線と比べれば、混んでいない。乗っている車両もE237系と一歩遅れている感覚だ。
西国分寺14時03分→吉祥寺14時24分
西国分寺の駅では中央線に列車を乗り換える。この列車で吉祥寺駅まで揺られ、吉祥寺で途中下車する。
最長往復切符往路吉祥寺駅で途中下車
(普段ならこういう所で途中下車なんかしないなぁ・・・。)
と思いながら、萌に付いていく。
「あっ、あった。あった。ここ、ここ。」
萌はそう言い、お店の前で足を止めた。僕が来るような場所ではない雰囲気をその店は放っている。
「本当に食べる気。」
「良いじゃん。ナガシィのわがままには付き合ってあげてるんだから、時には私のわがままにも付き合ってよね。1000円かかるパンケーキが不味いなんて事は無いから。」
「・・・当然のパンケーキって奴か・・・。」
もちろんだが、承認名は「奇跡のパンケーキ」であり、「当然のパンケーキ」とか喧嘩を売ってる名前じゃない。
その「当然のパンケーキ」が出来上がるのにも結構時間がかかった。20分は待っただろうか。それで出てきたふんわり焼き上がったパンケーキは見るからに美味しそうだ。
「さ、いただきまーす。」
「・・・いただきます。」
「うーん、美味しい。」
「うん・・・。まさに「当然のパンケーキ」だな。これならいくつでも行けるかも。」
「あっ、はまったな。」
「わ・・・わるい。」
「ううん。可愛い。」
「・・・。」
奇跡のパンケーキを食べ終わり、吉祥寺の街を少々歩いてまわってから、再び中央線で東京方面へと向かう。
吉祥寺17時00分→東京17時29分
東京近辺は夕方ラッシュが始まった頃で、電車を利用する人たちにはにわかにサラリーマンが多くなり始めている。吉祥寺よりも先から中央線を利用するほとんどの人が新宿駅で吐き出され、多少混雑が緩和された状態で東京駅に入る。
東京駅では最も長い乗り換えをしなければならない。これからの流刑用船のホームは山手線などの入る位置から500メートルほど離れている。上や、下に表示されている京葉線乗り場への案内に従って、サラリーマンの流れに呑まれる。
(そろそろホームかな。)
と思ってそこまで行くとまだ通路が延々と続く。そんなフェイントに何回引っかかっただろうか。
歩き続けて、やっと京葉線ホームに到着だ。
「ここって、有楽町からの方が近いって言われてるよねぇ。」
有楽町駅は東京駅の一つ南だ。東京駅から400メートルほど離れた駅が東京駅の京葉線ホームから近いと言われている。確かに、山能勢店などの位置から500メートル離れているなら、数字の上でも京葉線ホームが有楽町駅から近いことになるが・・・。
「まぁ、飯名者に。乗り換えられるんだし。」
離れている京葉線ホームにはたくさんのサラリーマンが押し寄せてくる。僕らはそんなサラリーマンをよそに、止まっている5両編成の特急列車に乗り込んだ。この列車を蘇我まで利用して、蘇我からは千葉に向かっていく。それで今日の移動は終了だ。
東京18時00分→「わかしお15号」→蘇我18時33分
蘇我18時41分→千葉18時46分
最長往復切符往路蘇我駅まで使用
蘇我→千葉間の乗車券使用開始および終了
一口メモ
東日本旅客鉄道E265系500番台
東日本旅客鉄道が製造した特急型電車。これまで特急車両は運用、用途に応じて製造していたが、E265系は東日本の在来線特急車両の標準車両として製造された。房総特急向けに製造された番台はモノクラス5両編成であり、波動輸送用車両E257系500番台と簡単に運用を差し替えられるよう、座席数などすべて合わせられている。




