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695列車 B929

 2062年5月12日・金曜日(第66日目)天候:曇り 東日本旅客鉄道(ジェイアールひがしにほん)上越新幹線(じょうえつしんかんせん)長岡(ながおか)駅。

 ホテルを出て上越新幹線(じょうえつしんかんせん)のホームにあがる。上越新幹線(じょうえつしんかんせん)は8時35分発の「とき403号」新潟(にいがた)行き。この列車に乗って新潟(にいがた)駅まで行く。

長岡(ながおか)8時35分→「とき403号」→新潟(にいがた)8時59分

最長往復切符長岡(ながおか)駅より使用再開

 長岡(ながおか)駅を出発して10分ほどで燕三条に到着する。

「本日も上越新幹線(じょうえつしんかんせん)をご利用くださいまして、ありがとうございます。この列車は「と記号」新潟(にいがた)行きです。次は終点新潟(にいがた)です。」

とのアナウンス。

「新幹線って本当早いよねぇ。古川で乗って以来だったから、ちょっと間隔が狂ってるわ。」

「新幹線を一駅、二駅で降りるなんて少ないからなぁ・・・。」

「でも、「のぞみ」とか「はつかり」とかになったら一駅、二駅で降りちゃうよね。まぁ、あの二つの場合は移動する距離が凄いことになるけどさ。」

「「のぞみ」や「はつかり」は違うだろ。あれは通過駅有るし。」

「でも止まるのは一駅、二駅よね。」

「止まるのはね。」

 新潟(にいがた)駅で「とき403号」から下車する。

最長往復切符復路新潟(にいがた)駅で途中下車

 新潟(にいがた)駅で降りて、タクシーに乗り込み新潟(にいがた)港へと向かう。新潟(にいがた)港からはジェットフォイルに乗り換え、佐渡島へと渡ることにする。

新潟(にいがた)港9時40分→「ジェットフォイル」→両津港10時45分

 ジェットフォイルはしばらく海を走る。港が遠くに過ぎ去るとふわりと浮き上がった。にわかに揺れが大きくなる気がする。

「萌。」

そう言うと、萌は無言で背中をさすってくる。

「気持ち悪くなった。」

「ああ、ありがとう。ちょっとだけね。」

「酔い止めなんて持ってないよね。向こうまで付く間は持ちそう。」

「多分、今のままなら。悪化することはないと思う。」

「・・・性懲りもなく船なんてのろうと考えるからね。ナガシィは船苦手でしょ。と言うよりバスもあんまり好きじゃないっけ。」

「・・・ああ、バスは昔吐いちゃったことあるからなぁ・・・。」

「そういえば、そんなこともあったわねぇ。頑張れ、あと40分。」

「結構長いなぁ・・・。ジェットフォイルでもそのぐらいかかるの。」

「船にしては結構早いほうだと思うんだけどねぇ。」

海の上を飛ぶように走るジェットフォイル。その振動にしばらくするとやられ始める。両津港に付いた時にはかなり気持ち悪くなってしまっていた。

 すぐにトイレに駆け込むという惨事を起こしたものの、それだけで収まってよかったかなぁ・・・。

「帰りは酔い止め薬でも買ってからの廊下。帰りの船もジェットフォイルだし。」

「これ選択を誤ったかなぁ・・・。」

「謝ってるわね。そもそも、普通の船でもあんまり座っていたくない人にはよくないものとしか言えないわね。」

「ハハハ・・・ああ、酔い止めはお願い。」


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