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691列車 外様の力

 2062年5月9日・火曜日(第63日目)天候:曇り時々晴れ 東日本旅客鉄道(ジェイアールひがしにほん)東北本線(とうほくほんせん)福島(ふくしま)駅。

 ホテルをゆっくり出て東北本線(とうほくほんせん)の列車に乗る。東北本線(とうほくほんせん)に走っているのはE723系である。ロングシートに収まっても、シートが固いなぁ・・・。

福島(ふくしま)9時53分→白石(しろいし)10時27分

最長往復切符復路福島(ふくしま)駅から使用再開

「昨日から今日ホテルをチェックアウトするまでのWi-Fiの使用量が凄いことになっているんだけど。」

「そうでもないでしょ。ナガシィの場合外に出ることが多いからWi-Fiよりもモバイルデータの使用量の方が凄いんじゃなくて。」

亜美(あみ)ちゃんってWi-Fi契約してたっけ。」

「契約してるわね。」

「さすがに持って来ちゃくれないわな。」

「どうやって持ってくるのよ。持ってこれるわけないでしょ。」

「・・・。」

 30分くらい走って白石(しろいし)駅に到着。僕たちはここでいったん列車から降りた。

最長往復切符復路白石(しろいし)駅で途中下車

 白石(しろいし)駅から歩いて、白石(しろいし)城に行ってみる。近くに見えるからなぁ・・・だが。

「暑い。」

「うん。稲穂ちゃん達にジャケットも持って帰って貰った方が良かったかも。」

「・・・上着脱げば。」

僕がそう言うと萌は無言で上着のボタンを外し、僕に渡してきた。

「ちょっと持ってて。」

「はい、はい。」

 白石(しろいし)城は仙台(せんだい)藩伊達氏が持っていたもう一つのお城。江戸幕府では一つの藩に持っていいお城は一つと決まっていたらしいが、白石(しろいし)城はその対象から外れていたらしい。故に仙台(せんだい)藩は仙台(せんだい)城と白石(しろいし)城の二つを持つことができたというのだ。

 往路の時に訪れた仙台(せんだい)城を居城にしていた伊達氏は元々徳川方に最初から付いていなかった外様大名。その外様大名が江戸幕府の制度を外れることができるというのは異例中の異例と言えよう。そう言う観点から考えても、仙台(せんだい)藩がいかに外様の中で優遇されていたかが分かる。

「あっ、そうなの。」

ウィキペディアに乗っていることをそのまま萌に言ってみたが、萌の反応もそんなものだった。

「優遇されすぎじゃない。今そういうこと屋ったら「賄賂貰ってたんでしょ」とか、マスコミに袋叩きにされそう・・・。ハハハ。アンチからしてみればいい情報よねぇ。」

「アンチねぇ・・・。」

 お城を見てから、白石(しろいし)城の歴史ミュージアムにまわる。その後お昼ご飯を食べに近くのレストランまで歩き、レストランからまた歩いて駅に戻る。白石(しろいし)の街を歩き回ったら結構疲れた。

白石(しろいし)13時11分→「快速仙台(せんだい)シティラビット」→岩沼(いわぬま)13時35分

岩沼(いわぬま)13時46分→原ノ町(はらのまち)14時33分

 疲れるとシートの固いE723系でも結構眠ることができる。岩沼(いわぬま)駅で東北本線(とうほくほんせん)から常磐線(じょうばんせん)の列車に乗り換え原ノ町(はらのまち)駅に行く。原ノ町(はらのまち)駅から先は少し時間があるため僕たちは途中下車した。

最長往復切符復路原ノ町(はらのまち)駅で途中下車

「フワァ・・・。眠い・・・。」

「結構しっかり寝てたなぁ・・・。いつの間にか原ノ町(はらのまち)に来ちゃってるし・・・。」

「・・・このまま言ったら「めぶき」の中でも寝ちゃわない。」

「別に寝てもいいだろ。」

「その前にどうやって時間つぶそうかな。」

「案外、もう乗れたりしてね。」

「だったら早く行こう。太陽の日差しが結構来てるわ・・・。」

「・・・じゃあ行こうか。」

原ノ町(はらのまち)15時09分→「めぶき8号」→いわき16時14分

最長往復切符復路いわき駅で途中下車


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