685列車 湯
2062年5月6日・土曜日(第60日目)天候:晴れ時々曇り 東日本旅客鉄道北上線北上駅。
横手で暇をつぶして、駅に戻り北上線のディーゼルカーに乗り込む。そして、僕たちは往路と同じように途中のほっとゆだ駅で降りた。
横手17時16分→ほっとゆだ17時49分
最長往復切符復路ほっとゆだ駅で途中下車
京都市内→北上間の乗車券(連続1)ほっとゆだ駅で途中下車
「これが併設されている温泉。そして信号機。」
常陸の声が温泉の中に響く。
「そうはしゃぐな。ほら、ゆっくり浸かろう。旅行の疲れもこれで取れるから。」
「・・・おじいちゃん。こんな列車少ないところでお風呂入ろうとか思うと次の列車来なくなったらどうしようとか思わない。」
と聞かれる。
「そうだな。木次線とか、芸備線とかになったらそう思っちゃうかもな。」
「木次線や芸備線で途中下車なんて死んでもゴメンだな・・・。」
「死んでもね・・・ハハハ。」
一方、
「ふぅ・・・。」
「あんな風に何時間も電車に乗り続けるとか。私の人生で初めてなわけで。」
「フフフ。どう電車の旅は楽しい。」
「電車の旅よりも観光してる時間の方が楽しいと思われ。やっぱり電車に乗っている時間は詰まらないわけで。おばあは楽しいの。」
「私は・・・おじいちゃんと一緒にいるのが楽しいのかな。多分そう。」
「・・・二人は本当にラブラブなんだなぁ・・・。」
「もうやだっ。恥ずかしい。」
パシンッ。
「痛っ・・・。」
「あっ、ゴメンつい。」
「・・・でも、さっきこの駅の時刻表見たけど、横手に行く列車が次は2時間くらい後って・・・。普通には考えられないわけで。」
「あら、ここなんて結構恵まれている方よ。2時間後に列車が来るだけでも良いじゃない。大体、昨日は次の列車まで3時間かかるところにいたんだけど。」
「確かに・・・。日本には鉄道に依存していないところが多いと思われ。」
「思われじゃなくて、本当にね。ただ、日本はインフラはしっかりしてるんだけどインフラのキャパが少ないのよね。災害になっちゃうと特にそれが顕著になるのよ。それが日本で一番悪いところ。」
「・・・キャパが同のの話はよく分からないわけで。」
「そのうちいやでも分かるようになるわ。」
「そうなのか・・・。」
1時間はすぐにつぶれた。僕たちは列車に乗って北上へと向かう。そして、北上で宿泊だ。
ほっとゆだ18時53分→北上19時39分
最長往復切符復路北上駅で途中下車
京都市内→北上間の乗車券(連続1)北上駅で使用終了




