表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
124/254

649列車 北海道・ザ・スタンダード

 2062年4月20日・木曜日(第44日目)天候:曇り時々晴れ 日本国有鉄道(こくてつ)広尾線(ひろおせん)幸福(こうふく)駅跡。

 木の板だけでできているホームにはオレンジ色のディーゼルカーが止まっている。泊まっているのは北海道全域でよく見られたキハ20系22形。この車両は北海道仕様になっており、客室窓は2重窓となっている。

 つぶさに見てみると鉄はベコベコになっているし、所々色が褪せている。保存状態は決して良いとは言えないな・・・。

「ちょっと床が抜けそう。」

萌はそう言いながら、僕の隣まで歩いてきた。

「床抜けそうって・・・。」

「だって、歩くたんびにギシギシ言ってるもん。本当に木の板を張っただけって感じ・・・。」

ちょっとホームから降りてみよう。僕はホームから線路に降りた。高さは普段から乗り慣れている東海道本線(とうかいどうほんせん)ほどはないと思う。ホームの下を覗いてみると本当に簡単な構造になっているだけだ。さっき調べてみたが、幸福(こうふく)駅の開業は1956年とかなり遅い上に元々仮乗降場という駅ですらないものだったらしい。ただ、仮乗降場の割には結構しっかりしたつくりになっているのも確かであろう。

「不法侵入。」

僕の頭の上から声がした。

「不法侵入ねぇ・・・。萌もする。ここから捕まらないから。」

「ハハハ。ナガシィ、私がしゃがむのを待ってるのかな。」

「ズボン履いてるくせに。起こりもしないことは期待もしないから。」

「フフフ。」

 幸福(こうふく)駅を一通り見終わってから、僕たちは帯広(おびひろ)駅に戻った。帯広(おびひろ)でお昼ご飯を食べ終わり、釧路(くしろ)方面行きの列車を待った。14時00分に池田(いけだ)行きの普通列車があるが、この列車に乗っても帯広(おびひろ)駅から「スーパーおおぞら5号」に乗るのと何一つ変わることはない。それに仮に14時00分の池田(いけだ)行きに乗っても池田(いけだ)から先の列車がないからなぁ・・・。

 池田(いけだ)行きのH100形が出発してから、同じホームに新得(しんとく)からの普通列車が入線する。これもH100形かぁ・・・。北海道には本当にH100形が多いなぁ・・・。

 だが、今ホームに来た新得(しんとく)釧路(くしろ)行きの普通列車は昔日本最長の運転時間を誇る列車だった。到着は14時11分、発車は14時47分。36分間のんびりと停車する。

 10分経つと僕たちが乗る「スーパーおおぞら5号」が入線する。

帯広(おびひろ)14時22分→「スーパーおおぞら5号」→釧路(くしろ)15時56分

 「スーパーおおぞら5号」に用いられるH263系はグイグイとスピードを上げ、原野の中を駆け抜ける。モーターの力強い音を子守歌代わりに、釧路(くしろ)への旅路を急ぐ。

 16時前、「スーパーおおぞら5号」釧路(くしろ)駅に到着。

最長往復切符往路釧路(くしろ)駅で途中下車

 釧路(くしろ)駅で降りてから、僕たちはいったんホテルに荷物を置いた。それからまた外へと繰り出す。

「夕食どうする。」

萌がそう聞くため、

「あれ、播州(ばんしゅう)さんが行ってた市に行ってみない。」

「ああ。あの場所。えっとどこだったかな・・・。海鮮丼をコロッケ丼にするつもり。」

「ハハハ。それはさすがにないって。」

この後豪勢な海鮮丼を萌と作った。北海道に限らず、海の近いところで食べる海鮮は格別においしい。高いけど、お魚料理はいくら食べても飽きないなぁ・・・。


一口メモ

日本国有鉄道(こくてつ)キハ20系22形

寒地向けのキハ20系21形は北海道の酷寒には対応出来ていなかった。それを改善するために完全新設計で製造された北海道向けディーゼルカーのグループである。北海道各地の非電化路線で活躍していた。廃車以後、同形式は北海道各地に保存され、中にはライダーハウスとして開放されているものもある。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ