表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
114/254

639列車 乗っての楽しいの始祖

 2062年4月16日・日曜日(第40日目)天候:晴れ 東日本旅客鉄道(ジェイアールひがしにほん)奥羽本線(おううほんせん)秋田(あきた)駅。

 秋田(あきた)駅からは奥羽本線(おううほんせん)の列車に乗る。僕たちは弘前(ひろさき)駅に行くが、8時37分発の快速「つがる」青森(あおもり)行きでは弘前(ひろさき)には奥羽本線(おううほんせん)では行かない。僕たちが持っている指定席券には「リゾートしらかみ」との表記がある。秋田(あきた)を8時20分に出発して、僕たちが降りる弘前(ひろさき)に到着するのは12時49分。乗車時間は実に4時間29分だ。

 なお、先程の8時37分の「つがる」では弘前(ひろさき)へは1時間57分で到着する。

 秋田(あきた)駅のホームにはGV-E310系が止まっている。少し前に乗った「リゾートもみじ」と同じように大きな窓を持った車両がいる。この車両に向けて鉄道ファンはカメラを向けている。僕たちもスマホを向けた。

「先代のHB-E300系と似てるよね。」

「似てるよねぇ。」

秋田(あきた)8時20分→「快速リゾートしらかみ1号」→弘前(ひろさき)12時49分

GV-E310系は少しだけ身震いして、秋田(あきた)駅を出発した。

 「リゾートしらかみ」は奥羽本線(おううほんせん)を北へと進んでいく。進行方向の左側の遠くに山も見える。その山の案内が車掌からある。奥羽本線(おううほんせん)を軽快に進むのは臨時列車らしくない。

 9時12分に東能代(ひがしのしろ)駅に到着。「リゾートしらかみ」はここから進行方向が逆転する。7分間時間があるほか、「リゾートしらかみ」をもした待合室があると言うため、僕たちはそれらを写真に収めた。その待合室の中には昔使われていたディーゼルカーの運転台もおかれている。昔は日本全国でこういう運転台を載っけた車両がたむろしていたと考えるとなぁ・・・。

 進行方向が逆転し、僕たちも座席を進行方向の向きに直す。次の停車駅は能代(のしろ)駅だ。能代(のしろ)駅はバスケットボールの強豪校能代(のしろ)工業がある。ホームにはバスケットゴールと能代(のしろ)工業の優勝回数が表示されている。優勝は71回。何回大会で71回優勝しているのかどうかは知らないが、すごいというのはよく分かる。

 10分くらいの停車時間の間にバスケットゴールを使ったシュート体験というものがホームで開催されている。僕たちもシュートをしてみるが、なかなかゴールには入らない。ゴールポストにある黒い四角に当てるようにするとゴールに入るというのは聞いたことあるけど、ゴールの正面からシュートを放つんじゃそれは無理だな・・・。

 能代(のしろ)駅を出発すると「リゾートしらかみ」は五能線(ごのうせん)の本丸へと入っていく。五能線(ごのうせん)は日本海の海岸線を走っていく。この景色のよさを活かして走り出したのがこの「リゾートしらかみ」だ。

 岩館(いわだて)駅を出ると秋田(あきた)県から青森(あおもり)県に入る。

「皆様まもなく、五能線(ごのうせん)で最も景色がよいといわれます・・・。」

との案内が流れる。するとみるみる「リゾートしらかみ」の速度が落ちる。GPSのスピードメーターアプリを見ていると西日本旅客鉄道(ジェイアールにしにほん)の必殺徐行も思わせるようなスピードを表示し始める。

「これは本当に景色が良いなぁ。」

近くにはゴツゴツした岩場が広がり、遠くには見渡す限りの日本海だ。海岸線で荒々しい日本海の波が砕け散る・・・と言いたいところだが、今日は至って穏やかだ。

五能線(ごのうせん)って国鉄の時は本当のただのローカル線だったわけでしょう。これでただのローカル線っていうのはもったいないよねぇ。」

「ああ。」


一口メモ

「リゾートしらかみ」

秋田(あきた)青森(あおもり)間を五能線(ごのうせん)経由で運行する「乗って楽しい列車」の一つ。東日本旅客鉄道(ジェイアールひがしにほん)の「乗って楽しい列車」の先陣を切って設定された列車で、列車運行中は千畳敷の探訪、バスケのシュート体験、語り部回、津軽三味線の生演奏などなど数々のイベントが開催される。夏季は毎日、冬季は土休日を中心に運行する。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ