幼女幼女のロリっ子ちゃん
時刻はPM 7:30
本来なら明日香も母さんも帰ってきている時刻。
なのに…
「なんで二人とも遅いんだよー! 」
俺はあの後ハル姉と共に十時間弱、 家で待機しているのだが二人は一行に帰ってこない。
というか本当に大丈夫か? 帰るの遅いにも程があるだろ。
「いつも五時までには帰るのがポリシーとか言ってた明日香はどこいったんだよ? 」
「残業なんてクソくらえって言ってた叔母さんも全然帰ってこないしねー。 」
遅すぎる。 非常に遅すぎる。
なんで俺が心配しなくちゃなんないんだよ。
こちとら朝からおかしなこと続きで疲れてるんだよ。
今後が俺は心配で今は他のことに心配する余裕が無いのにー…
「何やってるのハル姉? 」
ふと背後から声がした。 いきなり過ぎて朝ビビる。
「うわあああ!? 明日香、 お前いつからそこに居たんだよ!? 」
いつの間にかそこに居た妹に不覚にも驚いてしまった。
兄がこんなのでビビってただなんて明日香にバレれば小馬鹿にするネタにされてしまう。 くそう。
「というかその子だれ? 」
その子? 妹にその子って言われた? 幼女体型の妹にその子っていわれた。 なんかめっちゃ悲しいんですけど。
「おう、 おかえり明日香。 こいつはリトだ。 ほら、この目の部分とか似てるだろ? 」
「ハ? お兄ちゃん? え、 お兄ちゃん幼女趣味だったのー? うわー 引くわー。 」
なんか驚く以前にすっごい勘違いを受けているんですけど。 よし! 後でこのバカ妹はゲンコツの刑だ。
「お前、 もう少し兄を敬えよー、 こんな姿でもしっかりお兄ちゃんなんだぞー。 」
「いやいや、 その姿だったらお兄ちゃんじゃなくてお姉ちゃんでしょ。 どっからどう見ても。 」
え、 ツッコむ所そこなの? 俺はてっきり今の姿の方に驚かれると思ったんだけど。 実際あんぐり顔で俺の事見てるけど。
「まーさかお兄ちゃんに変身機能がついてるなんてねー。 他にはどんな風に変身できるのー? 」
「変身機能って何だ変身機能って? そんな特殊能力持ってるわけねぇだろ! 」
「いやいや、 お兄ちゃんがそんな力でもない限りそんな美少女にはなれないよ。 だって私より胸大きいじゃん。 私の方が身長高いけどー(どや) 」
「なんかそれだと俺がすっごく不出来な兄だったように聞こえるんだが…? 」
「お兄ちゃんは実際不出来でしょ。 天才な所といえばゲームに限ってじゃん。 他にいい所無かったじゃん? 」
「お前最低だな。 後でゲンコツの刑にしてやるから覚悟しろ。 」
「いーやーよ。 お兄ちゃんのゲンコツ岩砕きレベルじゃん。 頭かち割れるじゃん。 」
「そんなに強くねー! てかそれ絶対別人だろ。 それハル姉だろ? ハル姉の瓦割りレベルだろ? 」
「ちがいますー。 お兄ちゃんのゲンコツはゴリラですー。 」
「そんなことありませんー。 そんなに強いゲンコツ出来るならゲンコツ大会にでも出てますー。 」
なんだこのやり取りは? アホらしくなってきたぞ。
「そういえば何でお前、 俺がこの姿ですんなり受け入れられたんだよ? ちょっとは驚いたりするだろ? 」
「だってお兄ちゃん、 前から女か男かわからない顔だったじゃん。 何も不自然じゃ無いわよ。 」
本当にこの血筋はたくましいな。
何でハル姉も明日香もこの姿に納得出来てるんだよ。
この美少女姿に嫉妬する位しかしてないだろ?
いや、ちょっと待て? 今さり気なくバカにされた気がしたんだが?
「ま、 別にお兄ちゃんがどんな姿でも関係無いけど。 ていうか早くご飯作ってよね。 私超腹ペコなんで。 」
「はぁ〜、 本っ当にお前らたくましいな。 」
とりあえず事情説明は後にして飯作ってやっか?
そういえばこれって、 傍から見れば美少女の作るご飯だよな。
これからご飯が美味しくなるかも? いや料理の腕が上がるわけじゃないけどね。
PS:俺の作る料理は結構おいしいらしいです。 俺自身よくわかんないけど。