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どうして私が女の子?  作者: 亜水まどか
25/33

UNOでUNOならUNOと言おう!

 

「UNO!」


 あと一枚残った!これで出せればおれの勝ち……


「甘いな莉依。ドローフォー!」


「ぐああ!」


 予想の他強い明日香は一番抜けし、現在ハル姉とタイマン対決。


 しかし一向に勝負の終わりが見えず、先程から似た展開が続いていた。


「ふん、私がハンデで14枚スタートしてやったにも関わらずお前は弱いなあ……」


「そのハンデで明日香に負けたのどこの誰だっけ?」


「言うなーー!明日香があんなにチートな手札を持ってるのがおかしかったんだよ!?ドローフォー2枚あってドローツーが4枚、最後に普通に出して終わりとか仕組み手札並の暴挙じゃねえか?あたしの手札が明日香によって30枚まで増えたんだよー!しかも莉依がミチミチ長続きさせてるから終わんねぇんだぞ!」


 当の本人は優雅に豆パンを食べている。


 どうやら明日香は豆パンが好きなようだ……いや、殆どの人が嫌いなだけだけどね。


「喰らえ!はあっ!」


「ああああああ!?」


 運良くさっき引いたカード全てが色違いの6な為、一気に出す事が出来た。が…………


「フハハハハハハ!詰めが甘いな莉依よ。これでも喰らえ!」


 …………普通の赤い6?


「馬鹿め!これでトドメだ!赤の4………あ、」


「お前はUNOを忘れている。つまり5枚引かなければならないという事だ!残念だったなあ、はっは!」


「わあああああああああっ!ひでぇ……せっかく勝ったと思ったのに……」


「バカめ、これでUNOだ!」


「チッ、やばい」


 ハル姉あと一枚じゃねえか……


 しかしさっき引いた一発逆転のカードがある。


「これでどうだ!?」


「何!?」


 色変えカード、場面の色を変える事が出来る。


「おれは青を選択!どうだ!?」


「……チッ、」


 ハル姉は一枚引いた……しかし何も無い。


 どうやら今ハル姉の手札には2枚あるカードはどちらも青では無いらしい。


 それなら……


「青の5!」


「無い……ドロー……チッ、」


 またも出なかったらしい。


 いける……!


「これでも喰らえ……はあっ、UNO!」


 黄色の5を3枚出すと、ハル姉は口の端を釣り上げてニヤリと笑った。


「馬鹿めっ!黄色の6を3枚!これで終わりだああああ!」


 ギャアアアアアアア


 おれの……負けだ。


「まだまだ甘いなぁ、莉依?」


「チッ、」


 やっぱりハル姉は強かった……あれ、何だかおかしくね?


「ハル姉……UNO忘れてるよ?」


 口いっぱいに豆パンを頬張らせ、美少女の美の字の欠片も無いような顔で明日香がそう言うと、ハル姉は無言の表情で明日香の豆パンを取る。


「…………私の勝ちだ!」


 ドヤ顔でそう言って豆パンを頬張ると、自室へ走って行った…………。


「「…………何がしたいのハル姉ーーーー!?」」



 意味不明なまま、兄妹の虚しいツッコミは響いた……。



 PS:ハル姉曰く勝ち逃げすれば問題ないらしい……これはいろんな意味で負け逃げの気もするが。

次NEXT⇒ ヘッドホンはイヤホンより音量が大きすぎて若干調整が難しい

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