美少女達の厳しい通学路。
「「いってきまーす。」」
「行ってらっしゃい。気を付けてねー。」
ハル姉のマンションはやっぱり豪華だ。
俺達は兄妹ハモりながらハル姉THEマンションを出た。
ここから学園までは徒歩十分ってところ。
久々の学園ライフだ。
そして 案外近いので助かった、なぜなら…
「やっぱり慣れないなー、この視線。」
絶世の美少女と学園一二を争う美少女が並んで歩いているのだ。
明日香でもモデルなどの勧誘を受けた事は一回や二回じゃない。
そんな二人が並んでいれば当然色んな視線が集まる。(特に男共。)
「ねぇ君たち、これから学校?良かったら一緒に行かないかい。」
ほら来た、外に出て一分で学園の男子に声を掛けられた。
ここはやんわりと断って……げ!?
こいつサトシじゃねえか?
なんでよりによってこいつがナンパしてくんだよ!?
ヤバイ、何とか誤魔化さねば……
「あ……あの……その……えと……」
無理だーーーーー!声が出ねー!
「ごめんなさい、お誘いは大変嬉しいのですが…申し訳ありません。この子、今日学園に転校するばかりで緊張しているのかと…」
さっすが出来る妹。いつも世の男共をあしらっている技量は並じゃないな。
「そっかーー、残念。またね」
すまんな親友。今の俺はパニック美少女なのだ。
住んでいる世界が違う分周りの見え方も怖くなるもんだ。
「すまぬ妹よ。手間をかけさせた。」
「全く、莉依ちゃんはまだまだ箱入りですねー。」
なんか使い方違っている気がするが……まあいいだろう。
それからは明日香に頼んで近寄ってくる男子勢をあしらってもらった。
PS:桜川学園は都内でも有数の美男美女が多い高校だが明日香はその中でも中学にしてトップクラスらしく、毎朝三人はナンパを仕掛けてくるそうだ。
そして俺は胸がデカイけど低身長なのと長い金髪サラサラなのが影響してロリコン属性のある奴らに目を付けられた。




