状況分析
あっという間に2023年になり、あの゛未知との遭遇゛が近づいてきた。
未だに表向きには流星群としか知らされていなかったが、それぞれの国ではさまざまな思惑を水面下に怪しげな動きをしていたんだ。
なんせ、おれは対異性人の為の部隊へ異動(冗談かと思ったが)、世間一般と隔離されたもんだから、ただ事ではないと感じさせられたよ。
今までに映画でみたエイリアンものは圧倒的な科学力の差で地球はやられまくって、最後になんとか勝ちました~というストーリーばかりだったので、もし異性人が和平目的でなければ、お仕舞いだろうと感じていたよ。
そしてその時がとうとう来たんだ。
2023年4月1日ニュースで地球外の宇宙船団が近づいていることが全世界に伝えられた。パニックになるかと思っていたが、各地でちょっとした暴動が起きただけで騒ぎは収まり、゛未知との遭遇゛に未来を託してその時を待ったんだ。
そのころ、おれの部隊内で知り得た情報は、宇宙船の数は約300隻ほどの大船団で、見たところ宇宙船の形は思っていたより攻撃的ではなかったかな。
2001年なんとかの旅(50年以上前のレトロSF)でみた宇宙船と似ているものが多く、あれの 50倍くらいの大きさで、胴体部分は重力を発生させるためか回転しているようだ。
交信はまだ不能で、お互いのテクノロジーを探りあっている状態だった。