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現代ダンジョンでスライム特効のLv1ハンターは12年目で覚醒する  作者: 金剛愛宕
第一章 伊予西条 うちぬき水ダンジョン攻略
10/25

水ダンジョン 第四層〜第六層

 

 ゴブリンは燃え(さか)る。

 コウモリは雨の様に()り落ちる。

 ウサギは殴り飛ばされ、スライムは瞬時に消滅する。


 第四層もあまり変わり映えがしない。

 敵を屠ってドロップを集めていく。


[敵の数多ww]

[流石に異常ww]

[ウォーターラビットがお星様になっちゃった]


 遮蔽物が無いので会敵率が高く、ほとんどのモンスターが一直線に俺たちのところに向かってくる。

 第五層の階段を発見したのは、探索開始から3時間が経過したところだった。


「水分補給したら次に行くぞ」

「「はい」」


 俺はステータスを確認する。

 装備は非表示とした。


【トウヤ ツカサ】

【Lv30】

【鑑定ⅩⅩⅩ・アイテムボックスⅩⅩⅩ・幸運ⅩⅩⅩ・直感Ⅶ・物理攻撃補正ⅩⅩⅩ、魔法防御補正ⅩⅩⅩ、剣技Ⅹ、物理防御補正ⅩⅣ、生活魔法Ⅴ、パティー編成Ⅰ、スライム特効ⅩⅩⅩⅡ】

【ステータス】

 体力:580

 魔力:245

 物理攻撃:245(+147)

 魔法攻撃:245

 物理防御:580 (+162)

 魔法防御:245(+147)

 器用:240

 回復効率:240

 俊敏:240

 幸運:50 (+120)


【伊藤 桜花】

【Lv30】

【スキル:物理防御補正ⅩⅩⅩ、魔法防御補正ⅩⅩⅩ、治癒魔法ⅩⅩⅩ、魔力補正ⅩⅩⅨ、棒術Ⅴ、スライム特効ⅩⅩⅩⅠ】


 体力:562

 魔力:400 (+232)

 物理攻撃:242

 魔法攻撃:242

 物理防御:614 (+368)

 魔法防御:242(+145)

 器用:242

 回復効率:637 (+382)

 俊敏:242

 幸運:24


【伊藤 桃花】

【Lv30】

【スキル:魔法攻撃補正ⅩⅩⅩ、魔法防御補正ⅩⅩⅩ、火魔法ⅩⅩⅩ、魔力補正ⅩⅩⅨ、スライム特効ⅩⅩⅩⅠ】


 体力:581

 魔力:242 (+140)

 物理攻撃:339

 魔法攻撃:339(+203)

 物理防御:581

 魔法防御:339 (+203)

 器用:242

 回復効率:310

 俊敏:242

 幸運:43


 明らかにオーバースペックだ。

 レベルアップの速さも普通ではない。

 リスナーに見せたら反応をくれるだろうが、情報を公開しすぎるのも良くないだろう。


 これなら五層のバスも軽く倒せる。


「じゃあ、行こうか」


 第五階層は水没区画だ。

 スキル【水中呼吸】を取得したのもこれの為だ。


 いや、貰ってて良かった。

 もらった時は宝の持ち腐れだと思ったんだ。

 貰い物を売るのは忍びなくて倉庫の肥やしになってたんだけど、よく売らないで置いていたことだ。

 あと五個もスクロールがあるんだぜ?


[水中はゴブも兎も蝙蝠も出ないんだ]

[じゃあ、なんで狼は出るんだ?]


 俺もそう思ったんだ。

 で、実際見てみるとだな。


「あぶびばびぶばば」

「おおばびばべばばばば」

「ばびぶべべばばばばん」


 狼にエラが付いているんだ。

 だから狼だけが登場する。


「ぶべべべばべ」


 水中では壊滅的に会話ができない。

 意思疎通が非常に困難だ。

 単純に進む速度も遅いし、身体が疲れる。


[言語ww]

[さすが水中]

[水中での会話は慣れが必要らしい]


 我々は狼との戦闘で忙しい。

 水中戦はやりにくい。


 尺が長い。

 やりにくい。

 そりゃ、配信でも不人気だ。


 特に火魔法が使えないから、桃花はウォーハンマーの穴の部分で狼の首を上手いこと傷つけている。

 打撃武器が使えないな。


[メイちゃん2号登場]

[大きなトンカチ]

[トウカちゃんに似合う]


 桜花とメイスで応戦しているが、水中では威力が減衰しているみたいだ。

 おかしいな。なんで効くんだ?


 スキルを使って頭を粉砕しているのか。

 バーサクヒーラーここに健在だ。

 俺は剣でブッ刺してゆく。


[日本最弱が強い]

[何? あの剣]

[普通に戦えてる]

[誰だ弱いって言った(すっとぼけ)


 誰だよ! すっとぼけている奴は。

 これだけのステータスがありながら苦戦とまでは行かないが、先程までの余裕が無くなるのがこの水ダンジョンだ。


[いよいよ、本番ですな]

[伊予だけに]

[伊予西条ですからな]

[座布団3枚!]


 伊予西条の水ダンジョン。

 第五層から難易度が高くなることで知られており、攻略が進んでいないダンジョンなのである。


「誰だよ。上手いこと言った奴は…」


 思わず反応してしまった。

 ふう。


 とにかく(おか)へ上がろう。

 出口が見えてきた。


 かれこれ1時間は潜っていたか。

 かなりの狼を討伐した。

 狼肉って美味しいのかな?


「「ぷはぁ〜」」


 桜花も桃花も水から出てくる。

 水も滴る良い女。


「では、一旦休憩しますので、1時間後に!」


 配信を中断して生活魔法を発動した。

 この階層、マジで大変。

 温風最大出力!



 ◇



 第五階層のボス部屋前はセーフティーゾーンになっている。

 野営する時はここでするのが基本だ。


 さて、ここでお昼ごはんだ。

 腹が減っては戦はできぬ。


 今日はハンバーガーです。

 手も汚れないし良き。


 きっかり1時間の休憩時間をとってからボス部屋に行く。


[はじまりましたー!]

[バス部屋騒動ー!]


 リスナーも元気良いな。

 うわ。

 視聴者1000人超えてるんだけど。


「桜花。コメントちょうだい」

「え? えっと〜、今からバスを倒してきます!」

「桃花も」

「ウォーハンマーの(さび)にしてくれる」

「ちゃんと手入れしろ」


 桃花がノリノリでリスナーに受けている。

 よしよし。


[手入れしろ(爆笑)]

[返しが秀逸(爆笑)]


 投銭感謝。

 さて、気を引き締めて、ボス部屋に突入する。

 ボス部屋も水没区画だ。


[出たー!]


 五階層のボスは『ボスブラックバス』である。

 突撃してくるので、噛まれない様に避けながら叩いてゆくのが基本戦術だ。


[は?]

[日本最弱、バスに喰われる]

[事故動画?!]

[え? バスが真っ二つに?!]


 俺は口の中から一刀両断してやった。


 兜割り!


 三枚おろし!


[ブラックバスの三枚おろし]

[ボスが瞬殺だった件]

[バスが瞬殺だった]


 大分、魔力を使ったけどね。

 剣術スキル10は伊達じゃなかった。


 さて、ドロップアイテムは…


【勾玉の首飾り】

『装備品』『状態異常耐性』

【バスの肉】

『食用の肉。魔力の営業で臭みが無い』

【バスメイス】

『打撃武器』『水中でも威力減衰なし』『攻撃力+18』『命中率1.1倍』『売却額:40万円』


「お姉。これ、メイちゃん3号」

「先っぽがバスですね」


 桜花の武器が更新された。

 状態異常耐性の首飾りもヒーラー行きとなった。

 桜花が状態異常にならなければ回復できるからね。



 ◇



 少し休憩してから第六階層に進む。

 第六階層に出現するのは水蟷螂(かまきり)と水蝙蝠(こうもり)だ。


 蟷螂は昆虫系によくある防御力が高いモンスターだ。

 攻撃力もあるので、推奨レベルは35以上である。

 俺達はレベルアップに伴うステータスの増加量が多いから、推奨レベルもアテにならないけどね。


「水の魔物は火に強いけど、昆虫系は火に弱い」


 ここでは桃花の火魔法が大活躍だ。

 蟷螂も蝙蝠も苦戦することなく倒れ、俺も桜花もドロップ回収に追われた。


 桜花がマジックバックで集めて、後で俺のアイテムボックスに収納する流れだ。

 マジックバックだけでは、満タンになっていただろう。

 アイテムボックスはまだ余裕がある。


「トウヤ。撃ち漏らした」

「あいよ!」


 蟷螂野郎が躍り出たので剣を構える。

 鎌で攻撃してくるが、剣で()なす。

 膂力(りょりょく)があるな。


 首を跳ねて終わらせる。

 関節部分は弱いな。


「あ、落ちた」

「え?」

「スキルスクロール?」


[出た!]

[本日二回目?!]

[奇跡!]


 なんということでしょう。

 スキルスクロールが落ちているではありませんか。

 これにはリスナーも興奮を隠せない様子。


【スキルスクロール】

『物理防御補正Ⅴが習得できる』


[Vが出るとは、また珍しい]


 はい。桃花行きです。

 他の二人は大器晩成でトリプルエックス持ち。

 唯一スキルを所持していないのが桃花だ。


「じゃあ、これは桃花ね」

「ん。覚えた」

「早っ!」

「桃花。躊躇(ためら)いってものは無いのね」

「もち。物理防御補正だった」


 桃花が配信魔道具に道向かってVサインをする。

 コメント欄が盛り上がってるな。

 

バスが呆気なさすぎて短くなってしまいました…

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