司書さん
ロイディと司書さんと件の書籍を探している間に判明したことだけど、
司書さんは片田舎から出てきた実家が農家をしているひとらしい。
「火山灰土と、火山の土って違うと思うよ」
「え?」
「ん~・・・わたしは実家を継がないから詳しくないんだけどね」
そんなきっかけで図書館の雑談室で一緒に飲食をした。
◇ ロイディが買ってきてくれた三人分おやつ ◇
*ドーナツとマフィンとベリー系のミニタルト
ふとロイディの手首が見えて、感動。
プレゼントしたホワイトオニキスのブレスレットをしてくれている。
「ふたりはさぁ、恋人さんなの?」と司書さん。
「はい」とロイディ。
「えええええ!?うそつくなーっ」
「嘘じゃありません、冗談です」とロイディが言って、司書さん爆笑。
仕事中は地味な格好をしているけど、彼氏さんの趣味で普段は装いは違うらしい。
豪快な笑い方にもびっくりしたけど、よく言われると明るく言われて嬉しい。
ふとした時、ロイディが「もしかして」と、とある名前を出した。
すると司書さんが、協会員の恋人であることが判明。
司書さんは「なにかあったら協力してあげる」とハートマークな発音。
ロイディが僕との関係は友人で、この日記のことを会話に持ち出した。
「夢箱の華・・・『才女』のやつね。大丈夫、私ジェンダーでもあるから」
「僕は夢箱の華ってカテゴリーがとっても苦手なんです」とロイディ。
「だからそのタイトルにしたんだってば」と僕。
「やっぱりか。僕に読まれたくないからか」とロイディのうらめしげな発音。
「脈ありなんじゃないの?」と司書さんにからかわれ、僕の顔が赤くなった。