大食い大会
今日は街のちょっとしたイベントで、大食い大会がある。
優勝したら、なんと『魔法の羽根ペン2本セット』がもらえる。
なので僕も選手としてエントリーしてみた。
僕の選手番号は「8」、ビルナは「9」だ。
ビルナはピーナのお姉さんで、美人系、肌が浅黒いのも魅力的。
僕がピーナを助けて眠気から覚めた時に、メロンパンをくれたひと。
ビルナは巨乳で、メロンパンと言うより、メロンみたいな胸。
選手は全部で9人で、出てくる食べ物はホットドッグ。
持ち時間は1分ちょうど、コップ1杯分の綺麗な水有り。
会場にはピーナが来ていて、「ふたりとも頑張って」と応援の声を透す。
定時には観客席が満杯になり、選手の紹介やマイクパフィーマンス。
地元のテレビ局の取材が来ていて、今日の夜のニュースになるらしい。
大会の始まりはドラで始まり、選手は出された山盛りの品にいきおいよく食らいつく。
会場は大いに沸き、そして1分で10個食べたビルナが優勝した。
テレビ取材が当然ビルナに来て、会場にいたピーナが巻き込まれている。
2位は僕で、結果8個半。
ビルナが僕とピーナの肩を力強く抱き寄せ、テレビカメラに向かって言った。
「あたしの妹と、将来の弟だ。アールは優秀な魔法使いで、将来有望。はははっ」
将来の弟?どういう意味だろう?ピーナは善き友人なだけだ。
僕たちはまだ13歳だ。
メディアよ、そっちの話はいいじゃないか勘弁してくれ、と2位として思った。
◇魔法アイテムゲット◇
*目立てたからそれでいい、と、帰宅前にビルナから優勝賞品をもらった。