悪戯なキス
泣くかもしれないから、と、携帯ティッシュを持っていてよかった。
持参した色々サンドイッチと、ゆでたまごとフライドチキンをロイディと食べる。
◇色々サンドイッチ◇
*ツナマヨと刻んだ玉ねぎサンド
*カツサンド
*燻製ハムとチーズとレタスのブラウンブレッドサンド
*フルーツサンド
飲み物はボトルの黒烏龍茶で、それを飲んだら例の不思議症状で眠くなってきた。
「ロイディ、眠い・・・」
「ひざでも貸そうか?」
「ううん。目覚めてひとりだったら、イヤだなぁ・・・って」
もう寝ぼけが入っていた僕は、ストールに包まって芝生に寝転がっていた。
もう意識が途絶えそうな時、唇に不思議な感触がして目を少し開けた。
「・・・ロイディ?」
どうやら両手を押さえられて、ロイディが僕にかぶさっている。
「キスをしてもいいか?」
「なんで?」
「唇に」
「イヤだ」
「なぜ?」
「僕は今、分かった気がする・・・僕は、今、君から僕を守りたい」
「分かった、分かった。じゃあ少しにする」
なにを?とたずねる前に、ロイディが僕の唇にディープキスをした。
「どこが少しだ」
眠りに入る前にそうぼやいた僕に、女子だったらもう入ってるのに、と彼は言った。