表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法使いの幻想日記  作者: セツカ・ロクウィル
39/88

シュアザローナの薬酒 その壱


 僕は高校卒業免停を持っているけど、まだ性的な効果のある酒はダメ。


 『未成年』が媚薬酒を作るのも、飲むのも情緒的に禁止されている。


 今回は市民農園で育てているニコルの回復水を試験管に用意してきた。


 知り合いの知り合いから入手したシュアザローナ。


 シュアザローナとは、架空とか伝説とか希少、つまり幻的な珍しい植物のこと。


 各種、乱とか毬とか小とかの『菊の花』に似ているやつが今回のシュアザローナ。


 密閉性の高い容器に透明な酒をそそぎ、そこにシュアザローナの花を軸ごと入れる。


 そこにニコルの水を入れると、シュワっと炭酸みたいに気泡が生まれて消えた。



 その薬酒の効果は体力回復と精神回復だと言われている。


 それを持って学園へ。


 談話室にいた居残り組『グレープ』の女子に話しかけてみた。



「ロイディの・・・居場所知ってるよね?」


 少しの間ののち、袋に入れておいた薬酒をしめして見せた。


「まさか、誰かに何か言われた?」と『グレープ』の女子。


「なにかあったら、君たちに相談しなさいって。見当違いだったかな?」


「よく分からない。よくしてもらってはいるけど」


「薬酒、もうひとつ作って小分けにしたから、袋ごともらっていいよ」


「ロイディの居場所をなぜ知りたいの?」


「ケガをしたあと、見かけないから・・・」


「もしかしてその場にいたの?」


「え?」


「・・・え、ああ、いや。うわさみたいなのでケガしたって聞いたから」


「ああ・・・うん。僕もそんな感じかも」


「分かった、居場所が分かったら届けておくわ。それまではあずかってるから」


 ありがとうとお礼を言って談話室を出て、廊下を歩いている時だった・・・


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ