表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法使いの幻想日記  作者: セツカ・ロクウィル
38/88

危機感と危険性


 朝から図書館に入りびたりで、気づいたら眠くなってきた。


 司書さんが「もう閉館ですよ」と肩をゆさぶって起こしてくれた。


 ピーナとビルナが迎えに来てくれて、朦朧とする意識の中バイクで帰る。


 ビルナのビックバイクは三人乗れる。


 僕はビルナの胴体に縄跳びでくびられていて、後ろに乗るピーナが支える作り。


 ピーナが「何を調べているの?」と言ったので、寝言みたいに話したらしい。


 新薬は植物に使うと安全だと言われがちだが、


 なら新薬で育った植物を動物が食べたら消費者の気持ちとして問題ないのかどうか。


 新薬がもたらす危惧として、動物の食糧要素として巨大化・・・


 これについても、その巨大化した動物の主な食べ物が人間であること。


 筋肉や骨を一時的に強化するために人体が摂取すると、いずれ狂犬病みたいになること。


 それらの問題を無視、もしくは隠蔽するつもりで発売されるかもしれないこと。


 すくなくとも研究者たちは、危機感を持ってそれを取り除く作業をしていること。


 そして極一部では、危険性を危機感と言うことで誤魔化しが始まっていること。


 アカツキ君の症例とそのあつかいが現状であること。


 僕がそれを心配していること。


 改善法があれば知りたいことをぽつぽつ話した。


 帰宅して、縄跳びの束縛から解放されて床につく。


「話を聞いていて思ったんだけど、それはあなたがすべきことなの?」


 ピーナのその言葉は何故かとても意外だった。


「どういう意味?」


「そういうことって、専門のひとがすればいいんじゃないの?」


「・・・なるほど、そんな考えがあるのか」


 不思議そうに首をかしげたピーナを、愛しいと思った。



 ◇図書館に行くために持参した食べ物◇


 *ラズベリーチョコレートと菓子パン、市販の紙パックのレモンティー

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ