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★2話 目的★達也side

オレの記憶がなくなってから一週間がたった。


どうやらオレは今日で退院するらしい。


オレはもともと少ししかない荷物を手早くまとめて病院の入口のまえのイスに座った。


もうすぐしたらあのオレの『彼女』だったらしい女が迎えにくる。


名前は立川理沙というらしい。


そしてオレの名前は斎藤達也。


…まったく覚えていない。


医者は自分の名前まで覚えていないというのは重傷だと話していた。


そして生活の中でもしかしたら記憶が戻るかもしれないということで退院することになったんだ。


とりあえず立川からきいたオレについての情報はこうだ。


オレは大阪に住んでいた。


そして夏の数か月だけ立川と同じ高校にいた。


立川はオレの彼女だったらしい。


…これだけの情報で自分のことを分かれと言われても分からないに決まっている。


オレは…


このまま記憶が戻らないのか…??


そう思った時、自動ドアが開く音がした。


見ると立川がこっちに向かってくる。


(一応)知り合いを見つけたオレはなんとなくほっとして手を振った。


立川はオレを見ると小走りになった。


「ゴメン、遅くなった!」


「ああ、全然大丈夫だから。それよりオレってこれからどこいくんだ?」


そう。


それがずっと気になってたんだ。


例えオレに行くあてがあったとしてもオレはそれを覚えていない。


もし今立川に見放されたらオレは何も分からない世界で一人になる。


「うーん。とりあえず私の家いこっか!」


立川は無理につくったような笑顔で言った。


どうやら立川は1人暮らしをしているらしい。


立川のアパートについてどうやって入っていいか分からないオレは軽く頭をさげた。


「えっと…お邪魔します??」


そうすると立川に大笑いされた。


「何それ!?なんか達也らしくな…」


立川は途中で言葉を切った。


同時に立川の笑顔も消える。


「どうした??」


「…ううん、なんでもない!」


オレが尋ねると立川はまたつくったような笑顔を見せた。


「とりあえずお茶入れるから適当に座ってて!」


適当に座っててと言われても…


オレは部屋を見回し、テーブルのそばのソファに腰をおろした。


ほどなくして立川がお茶とお菓子をテーブルに置いてオレと向かいあって座る。


…とりあえずオレは立川の家にきてみたが、これからどうすればいいんだ??


「で、病院で聞いてた話じゃ、オレの家って大阪にあるんだよな?それじゃぁオレ、大阪に戻った方がいいのか?」


立川の顔が少し曇った。


…えっ?


オレ、何か変なこといったか!?


オレがとまどっていると立川は何かを思いついたように顔を輝かせた。


「…ううん。きっと達也は目的があってここにきたんでしょ?それならとりあえずその目的を思い出すまでここにいなよ。そうだ!しばらくだったら私の家にいてもいいから!」


ここにきた…目的??


たしかにオレは何か目的があってここにきたんだよな…??


「ここに??…そうだな。多分オレもなんかあってここにきたんだ。何か大切なことかもしれないし…」


なんとなくそれはオレにとってとてつもなく重要なことのような気がした。


忘れてはいけない…


とてつもなく重要な…何か。


それを思い出すまではオレはここにいなくちゃいけない。


きっとそうなんだ。


それなら…


「うん。それじゃおまえがいいならここにいさせてもらう。本当に…いいのか??」


いくら記憶をなくす前のオレが立川の彼氏だったとしても、1人暮らしの女の家に男をころがりこませていいんだろうか??


「う、うん!」


けど立川は大きくうなずいた。


そして今度は多分つくりものじゃない笑顔で言った。


「よろしくね!達也!」


こうしてオレは立川の家に住まわせてもらうことになったんだ。




―――その日の夜。


夢を見た。


―――そこは学校。


―――たくさんの女子がオレのまわりにいた。


―――けどオレは窓から教室の中にいる『誰か』を見ていた。


―――その『誰か』もオレを見ている。…偶然目があったんだ。


―――栗色のショートヘア。可愛らしい、整った顔立ち。…どこかで見た顔。


―――こいつは―――


そのとき、ふいに夢はとぎれた。


一気に書いたので内容が適当です…

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