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5,転職を勧められました

今回短いです

ごめんなさいm(_ _)m


リゼリアに連れられて校外に出る。

学園の外は街が広がっており、レストランやカフェテリアが多く立ち並ぶ激戦区でもある。

生徒たちは学食か、ここで食べることがほとんどだ。

かくいう俺も悪友に奢っ…昼飯をともにした。


奢ってもらったのは金がないときだけだから。

ほんとだよ?


「あんまり変わんねーなー。」


周りを見ながら呟くと


「変わってるさ。お前がどんなんだったか覚えていないだけだろう。」


たしかに全然覚えてない。

行きつけの格安食堂以外いってなかったからなぁー


「ここにするぞ。」


パッと見ると質素だが、調度品や家具は年季の入ったアンティーク風なもの。落ち着いた雰囲気で、どこか落ち着きのあるイメージ。リゼリアにはぴったりだ。


リゼリアにはね…


「えぇ〜。おれの愛する格安食堂にしましょうよ〜。俺には敷居が高いですって。」


「ここは私が持つから黙って入れ。」


奢り?


「ご相伴にあずかりまーす。」


格安食堂への愛は奢り一つで消し飛んだ。






リゼリアは常連なのか、マスターとは仲が予想だ。

マスターは白い口ひげをはやした優しいおじいちゃんなイメージで、リゼリアが孫に見えてくる。

なんかめっちゃリゼリアほんわかしてね?

眼科行ってこようかな〜。



「リゼリアちゃん、そっちの男前は彼氏かい?」


見る目があるなマスター

だがこいつが彼女とかホラーすぎて食欲なくなっちゃうからやめてほしい。


「男前って…マスター、このひよっこは私の弟子だ。」


おい、まじで呆れるのやめてくれよ!

それにひよっこってお前何さ…


「滅多なことは考えないのが一番だぜ兄ちゃん。」


おいマスター。

あんたもテレパシー使いなのか?


「まぁいい。私はいつものを頼む。お前はどうするんだ?」


「サーモンサンドとオリジナルブレンドコーヒーを。」





サーモンサンドはうまかった。

コーヒーも美味しいし、この店は当たりだ。

この後は授業もないしここで時間を潰すのもありだ。


「ユーリー。採用していてあれだが、転職する気はないか?」


「は?」


今なんつったこの鬼教官。

転職?

おれこの仕事をついて2日目よ?

ようやくまともに授業できてまだ30分だよ?


「直球でいうなら騎士団に入らないか?」


「断る」


即答。

おれは騎士団不信なのだ。



「お前は戦える人間だ。今東の国が少し嫌な動きを見せている。近いうちに騎士団にも要請がかかるはずだ。」


「だからっておれが出ないと侵攻が防げないなんてことはないだろうに。」



「ワルキューレ騎士団が解散した。」



「…は?」


いやね?

たしかにみんな転職するかって言ってたけどさ。

騎士だよ?

戦いしかやってこなかった騎士がろくに転職先見つけられるわけないじゃん。

ソースは俺。



「団長決定らしい。昨日協会から通達が来た。」


「団長?起きたのかあのじじい?」


「随分と良くなったみたいだ。お前が抜けたということを聞いて怒り狂っていたそうだ。」


死んでも合わないようにしよう。

あったら殺される。


「あの理不尽爺さんほんと理不尽だからなー」


「あぁ、唐突なことだったらしい。いきなり解散を告げて、他の騎士団への移動のつてだけは用意してな。」



「それで、歴戦の騎士団が解散したから戦力低下。さらに"無双"の引退となると噂の第一小隊に白羽の矢が立ったと。」


「小隊の六名のうち五名とはコンタクトが取れたらしい。」


「あいつらなにやってんの?」


「紅玉で特別小隊として勤務しているぞ。」


その求人見たぞ…



「取り敢えず戦場には出てもらわねばならん。」


「善処しておきます。ただしこっちの仕事はやめませんから。」


リゼリアは意外そうに目を見開く。


「珍しいな。気に入ったのか?この仕事。」


頭を横に振り、否定をしめす。


「俺は選んだだけです。そしてあいつらもそれを受け入れた。後はあいつらが投げ出すか、やり遂げるまでついてやるだけです。」



リゼリアがさらに目を見開く。


「とったのか?お前が?それまたどんな風の吹き回しだ?」



自分でもよくわからない。

いつもだったらこんなに面倒くさいこと絶対に引き受けない。

生意気なガキは嫌いだし、うざいものはうざい。

ただなんとなく、こいつらは面白そうだと感じた。




結局のところ、騎士道を歩むものは皆脳筋だ。

優劣が強いか弱いかの二択しかなく、気に食わないとすぐに喧嘩する。

そして何よりも直感に需実だ。

俺もそのうちの1人にすぎない。


だからこれはいわゆる…



「気まぐれってやつですよ。」



ヘラヘラ笑ってそう応える。





「そうか…」


リゼリアはゆっくり頷いて微笑んだ。




いつもそうしてりゃ少しは男もよくなるだろうに。

そのくらいその微笑みは美しく優しいものだった。






ブックマーク、評価のほどよろしくお願いします。

がんばるぞいψ(`∇´)ψ

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