チュートリアル3
スライムを狩りながら何回か野宿はしたけど、いざ木材を手に入れれる目安ができると違うことがしたくなる。食生活の充実だよね。オクラみたいなものをみつけた。稲穂のようにも見えたのだけれど、これはまごうことなきオクラではないだろうか。
「茹でて食べたら美味しそうだな。ネバネバ系は健康にもいいしね。」
さっそく食べてみようとしたら、これ胡麻だ。いや、胡麻でも嬉しいけどね。胡麻だんごとか好きだしね。ごま油とかも美味しいよね。でもプロの人で、厳しい人はせっかくごま油作っても捨てたりするんだよね、もったいない。しかし、そのこだわりもわかるから悩ましい。
胡麻の種を取り出して、手に入っている少しの木材で火をつけて、石の上で煎っている。生木はスライムボディに取り込んで、水分を抜いてあるので、生木特有の煙たいことはない。スライムボディ便利でまじ万能。火をつける方法なんて、山ほどある。キリモミ式とかね、黒曜石もぶつければ多少の火花でるかもね。でも、魔法使えるのでそんな面倒なことはしない。
「いや~、魔法長便利。」
煎った胡麻を食べながら胡麻を採取する。するとどんどん効率がよくなってきた。うん、きっとスライムボディが体に馴染んできているんだよね。これを記念して、胡麻のことをすばやさの種と名付けたい気分になる。私の高速の手で胡麻をどんどんと採取していった。スライムになった今なら、すばやさの種を栽培とかできそうだ。
胡麻の次はあれかな。これまた胡桃に似ている実を見つけたので採取してみた。スライムボディも木の棒をもって、高速で叩き落としていった。中身は桃みたいな色をしていた。しかし、重要なのは種である。これはアーモンドやないかーい。
アーモンドもめっちゃ健康にいいしね。胡桃は殻つきが好きだが、アーモンドはそこまでこだわりがない。殻付きアーモンドを食べる機会も少なかったので。さっそく食べてみることにした。
「うーん、力がつくな。気のせいじゃなくて、本当に力がついた気分である。」
こころなしか、本当に力がついたような気がする。やっぱり新しい食材というのは大きな原動力となるのだと思った。これを記念して、アーモンドのことを力の木の実を名付けたくなった。
この気分のままに、木の伐採に再挑戦してみることにした。結果は成功した。うむ、きっとスライムボディが体に馴染んできたからだよね。だってすばやさが上がれば破壊力はますからね。硬さ・重さ・速さが破壊力を上げる基本だしね。しかし、不細工である。石剣で力の限りぶったたいたので切ったといういよりも、へし折ったの方が正しい。しかも、せっかくの石剣壊れたし。せっかくなので種類や大きさを変えてストックいくつか作ることにした。
念願の木材を手に入れたことによって家の建設が可能になる。スライムボディを利用して、基礎を作ろうとしたところ問題がおきた。土を採取していたら、どんどん盛り上がりいつまでたっても土を掘れないのである。
たしかに今までの間に、トイレとかの排泄物や、食事の非可食部を捨てていたらいつのまにかなくなっていたので、便利だと思っていたが不思議空間でも困ったこともあるものだ。このままでは、製作物などを放置しておいたら、消えてなくなってしまうだろう。自分が消えなくて本当によかった。
この問題はすぐに解決した。どうやったら問題を解決できるか、いくつか案を考えて試してみたが一発で解決した。その名もスライムコーティングである。とりあえず、力いっぱい土を掘る。土が再び戻る前に、魔法で固めた土の塊に自信のスライムボディをコーティングする。すると土が元に戻ることはなかった。これで基礎工事が始められる。
建築関係の知識は少ないが、一応ね。いざ、異世界にいったときの練習としてやってみた。チュートリアルなら地盤の問題とかないだろうけど、一応ね。それから、なんとか伐採できるようになったきを加工しやすいようにして、スライムボディでコーティング。今後、製作物は基本スライムコーティングだな。
スライムになったことで身体能力も向上、簡単な大工道具は石で他はスライム能力で補ってなんとか完成。日本の大工さんの技術力はすごいらしいけど、多少の知識しかない私は四苦八苦した。しかし、接木とか釘を使わない方法、楔とか色々考えて作ってみた。
「めっさ、いい感じでないの。これなら、チュートリアル出るときに地盤ごともっていけるかな。」
せっかくの家なので、出て行くときにスライムボディに取り込んでいこう。家ができたら、家具だよね。こちとら文明人だからね。ということで、一通りの家具も作ることにした。