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ミカドの聖域2《深夜勤務マン・暫定》
「すげぇ街だな」
「そうでもない。ただの寄せ集めだ」
ユーリの感想に素っ気ない返事で返すミカド。しかし、その声音は何処か面白がっている風でもあった。
「寄せ集め?」
「コミュニティからあぶれたはぐれ者と……後は変人達だな」
先導を務めながらもミカドは器用に肩を竦めていた。
「そう言う連中の受皿として作ったのか?」
「いいや? 結果的にはそうなったが、意図した所ではない。半分は暇つぶしだった」
「……暇つぶし?」
「家庭教師……の様な事をしていたが、暇をだされてな。拠点が欲しいと思っていたからな。丁度良い機会か、とな」
「それで森を開拓したのか?」
「いいや――」
やはり面白がっている様子の声音と共にミカドは人混みの中で振り返り、ニヤリと笑って告げる。
「――造ったのだ。この樹海をな」




