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航路1へ4《深夜勤務マン2・暫定》
それは“深緑のミカド”……こと、“フジ・ミカド”の原初とも言える記憶だった。
理由も、意味もなく異世界へ飛ばされ、何の才能も与えられる事もなく、化物に襲われて死にかけた。あまりにも悲劇、あまりにも悲惨。不幸で残酷な有り触れた理不尽だった……本当なら。
そこで『少年は不幸にも化物に襲われて訳も解らず死にました』で終わらないのが、“イレギュラー”と認定される所以だ。
『――ぶち殺すぞ』
右腕を奪われ、死の淵に立たされた時、恐らく彼の人生初めての明確な“殺意”が目を覚ました。




