3962/3964
ユーリは瞑想した《深夜勤務マン・暫定》
――ゼ・ハの離席中……。ユーリは瞑想をしていた。それは高尚な意味合いがある訳ではないが、自分と向き合う為に、だ。正確には己の中にある力との対話と言うか。
(随分と変な事になったよなぁ)
“生命秘奥の気”を高速で循環させ、純粋なエネルギーの質を高めつつ、彼は胸中で一人ごちる。
毎度、困難にあう度に、或いはあわされる度に思う事ではあるが。どうも自分は苦労と言う言葉で片付けられない程度には波乱な人生を送る事になるらしい。
仕事を辞めた時はそんな事になるなど予想だにつかなかった。予測できた人間も殆ど居ないとは思うが……。




