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航路2は赤2《深夜勤務マン2・暫定》
『……』
ゼ・ハは二番目の航路――仮称“赤”に対して沈黙を貫くことにした。
かの世界で廣瀬悠理の代わりに名を馳せている存在にその理由はある。
――“不死身兄弟”……。
文字通り、不死身の肉体を得た兄弟達だ。別に彼ら自体は善人であるし、問題行動を起こす様な人柄でもない……騒動の渦中に居がちではあるが。
彼女が二人を苦手としているのは“不死性”ではなく、文字通り永遠に生きていることにある。
何度繰り返しても蘇り前へ進むその精神性が異常だと、ゼ・ハは感じているのだ。




