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世界を眺める彼方の虹4《深夜勤務マン5・暫定》
虹色に輝く鎖は猟犬の如き動きで飛び出すと、幾つかのマップを貫通し、それらをユーリの眼前と持ってきた。主の求めに応じて必要なモノだけを。
「これは……?」
手元に引き寄せられたマップは奇しくも虹色と呼ばれる色の数と同じ。七つ……これが意味するものをユーリは正確に理解してはいないが、何かしらの縁を感じるには十分だった。
『お待たせしまし――――おや?』
マップを眺めていると、計ったように、或いは満を持してゼ・ハが戻ってくる。